ロケーションベース型AR
ロケーションベース型ARは、GPSなど取得した位置情報に基づいて情報を画面上に表示する手法を指します。指定された場所の範囲でスマートフォンやタブレットをかざすとARコンテンツが出現します。GPSの位置情報に加え、加速度センサーで端末の向きを測定したり、磁気センサーで傾きを取得することでより精密に画面上のどの位置で情報を提示するか決めています。
2009年に登場したセカイカメラはロケーションベースARの仕組みを利用しつくられたもので、大変話題になりました。カメラで映し出された景色にエアタグといった付加情報が重ねて表示されました。エアタグはユーザーが自由に追加することが可能で、ユーザー間で共有できました。同アプリは2014年に公開を終了しています。
ゲームやエンターテイメント以外にも、ロケーションベースARは活用されています。例えば、地図アプリでもロケーションベースARは活用されています。目的地を設定したあとスマートフォンを道にかざすとARで進行方向を示す機能があり、地図を読み取るのが苦手な人や初めて訪れた場所で道に迷ってしまう人に利用されています。さらに、天体観測アプリでは位置情報を取得し、さらに内蔵のセンサーで方角・傾きなどを計測し、実際に見ている星空と同じ天体をスマホの画面に表示させることができます。星座早見表などを使用せずリアルなデジタル情報を表示し観測が可能です。
ロケーションベースのほかにARにおいて重要な要素としてビジョンベースという技術があります。 ビジョンベース型ARではカメラから取得したARマーカーを解析しデジタル情報を表示させるタイプのAR技術です。屋内や紙面などの利用に適した手法です。ビジョンベース型ARはマーカー型とマーカーレス型に分けられます。