オクルージョン
オクルージョンとは、塞ぐを意味する英単語「occlude」で、IT業界では手前にある物体が後ろにある物体を隠す状態のことをいいます。
ARコンテンツにおいてオクルージョン技術が効いていることで、空間認識によって現実世界の物体の前後関係を把握し、物体の場所によってコンテンツの一部を隠したり、表示させたりすることができます。そのためARコンテンツの前を人が通り過ぎるということが可能になり、ARで表現されたものをより本物のように感じさせることができます。
オクルージョン技術の例として、Google検索の3D表示が話題になりました。 Google検索でネコやサメ、ペンギンなどを検索するとそれぞれの動物の説明が表示され、3D表示に切り替えるとARで実物大のサイズを確認することができます。
サービス開始時はオクルージョン機能が搭載されておらず動物はすべて前面に表示されるようになっていましたが、2019年12月よりオクルージョン機能が適用され、3D表示された仮想のネコが物陰から頭だけ出してこちらを覗いたり、机の向こうにいる仮想のパンダの一部が机に隠れるなど、従来より自然に現実の三次元環境になじんだ表示が可能となりました。オクルージョン機能がついて3Dの動物をより自然に身近に感じられ、今では多くの人が3Dコンテンツで撮影した動物との画像をSNSに掲載しています。
そのほかにも、オクルージョン機能を活用すると、テーブルを挟んで向かいの椅子にARのキャラクターが腰かける(下半身がテーブルの下に隠れる)といった配置も可能となり、より自然で多彩なARコンテンツが楽しめます。