成人式にARフォトフレームを活用!大田区のAR施策に関してインタビューしてみた
こんにちは。ARGO編集部のちかです。
2021年は新型コロナウイルスの影響により、成人式の延期や中止、縮小が相次ぎました。成人式は久しぶりに地元に帰ってくる方も多く、人生の節目の式典でもあるため、フォトスポットなどでの写真撮影が人気です。
しかしながら、2021年は密を避ける観点からフォトスポットの設置も見送られることが多く、代替案として、場所を選ばずに写真撮影が楽しめるARフォトフレームの活用が各団体でおこなわれました。今回は、成人式である成人のつどいの中止に伴ってARフォトフレームを配信した東京都大田区のご担当者様にインタビューをおこないました。
大田区のARフォトフレームの取り組み
大田区では、新成人に向けたARコンテンツを2021年1月8日から2月26日の間、区の公式ホームページや「成人のつどい」運営委員会のホームページで配信しました。
本コンテンツは、「成人のつどい」中止に伴い、例年設置されていた人気フォトスポットも実施が中止になったことから、フォトスポットの代替案として配信されたものです。
ウェブAR「LESSAR」を活用しているため、アプリのダウンロードなしにスマートフォンひとつで手軽に楽しむことができました。
インタビュー:大田区ご担当者様
ちか:本日はありがとうございます。AR企画を実施することになった経緯をお聞かせください。
ご担当者様:2020年12月25日に、2021年の「成人のつどい」の会場開催中止が公表されました。「成人のつどい」の会場では、例年記念撮影ができるフォトスポットを設置しており、たくさんの方々が利用する人気スポットであったため、なにか代替企画ができないかと調べているうちにARにたどり着きました。調べている際に、他の地域でのARフォトフレーム活用事例も発見し、自治体に問い合わせもおこないました。
前々から、SNSが若者に浸透している現代では世代的に、リアルでの実施のほかバーチャルでも撮影できるようにしなければという課題があったこともあり、ARでのフォトフレームの配信実施を決定しました。
配信時には、区のホームページと、「成人のつどい」運営委員会のホームページ両方にAR体験ができるURLを掲載しています。あわせて区ホームページでのお知らせや、プレスリリース、公式LINE、公式Twitterでの告知もおこないました。区のホームページは時期柄多くの方がみてくださっていましたが、Twitterの反応の速さには驚きました。TwitterではARフォトフレーム配信のお知らせ以前に、「成人のつどい」会場開催中止のお知らせも配信したのですが、いずれも反応が早く、相当数の反応をいただいていました。
ちか:そうだったのですね。実際のコンテンツには、どのような想いが込められているのでしょうか。
ご担当者様:コンテンツのデザインには、成人となる代の区民で構成される、「成人のつどい」運営委員の案も取り入れています。例年会場に設置するフォトスポットも運営委員がデザインしていたということもあり、今回のARフォトフレームでも彼らのデザインは取り入れたいと考えていました。
実際のフレームなのですが、「Connect NEW WORLD」をコンセプトに、洋風、和風の2つのスタイルを用意しています。大田区には羽田空港もあるため、「国際的な部分」が感じ取れるフレームや、区の公式キャラクター「はねぴょん」を登場させるなど、区の特徴を発信できるデザインとなっています。
ちか:ありがとうございます。洋風、和風の2つのスタイルが用意されているのは、記念撮影もとりやすいですね!利用者様の体験の様子についてはいかがですか?
ご担当者様:2つのARフォトフレームは閲覧数3106、撮影数768というアクセス・反響をいただきました(大田区の2021年成人のつどいの対象者数は6000人ほど)。成人となられた皆様はもちろんですが、多くの方々に楽しんでいただけたと感じています。
大田区には池上本門寺という有名なスポットもあるのですが、本門寺で少人数で集まり、ARフォトフレームを使って新成人が記念撮影をおこなっている場面もありました。ARフォトフレームは、場所をえらばず様々な時に撮影がおこなえるのが利点ですね。スムーズに表示されるので皆様に楽しんでいただけました。
ちか:ありがとうございます。2種類あるとはいえ、3000を超えるARフォトフレームの閲覧があったというのはすごいですね!AR企画に関して、今後の展望を教えてください。
ご担当者様:地域イベントや大きなイベントなど、地域の方々に楽しんでいただける企画に活用したいと思います。コロナ禍の中ではフォトスポットの設置は密な状況をつくる原因ともなってしまうために設置が難しいのが現状です。感染拡大防止策として、オンラインでできるARのようなツールは必要だと感じました。
ちか:本日は貴重なお話ありがとうございました!