JALがMRグラスを活用して社会科見学を開催。整備士目線で機体を見学
JAL(日本航空)は2020年6月28日、羽田空港の整備工場見学会をインターネット経由で初開催し、整備士によるMRグラスを活用した映像配信を行いました。
出典:JAL(日本航空)
例年開催されていた見学会は年間約14万人が訪れる人気のイベントですが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため3月からは開催が見送られていました。 今回はネット経由で映像を公開するだけでなく、整備士によるメガネ型端末MRグラス「HoloLens2(ホロレンズ)」を活用し整備士が実際に見ている視線をリアルタイムに遠隔地へ配信しました。
見学会ではJALが導入した欧州エアバスの最新鋭機「A350-900」を紹介し、参加者に機体を間近で見ているかのように感じられる映像を配信しました。ホロレンズを着用した整備士が航空機のタイヤに近づき、「着陸後は摂氏300~400度になり、覚ますための扇風機のような仕組みもある」と説明。ホロレンズを活用することで、現場を訪れる見学会と異なるものの、リモートでも臨場感あふれる映像を楽しめるものとなりました。
開催に携わったJALエンジニアリングは、「コロナ前からやってきた異業種との共創が今になって生きている」と語っています。 今後のリモート見学会の開催は未定ですが、社外の知恵を活かしこれまでにない形で人気イベントを復活できる可能性を示しています。
ARGO編集部のひとこと
人気イベントがオンライン化し、リアルでは近づけないところまで見学できる本イベント、航空機ファンにとってはたまらない内容なのではないでしょうか。 ARなど最新テクノロジーを活用して在宅やリモートで社会科見学を楽しめるようなイベントが増えてきています。
今回のイベントでは、ホロレンズの活用以外にも、Microsoftが開発する「Microsoft Teams ライブイベント」という最大250名で双方向で会議やオンラインイベントを行えるシステムを活用しています。今後もARを活用し各社の取り組みをリモートでリアルタイムに楽しめる社会科見学イベントが増えていくでしょう。