AR動画でREDAの思いを体験!150年続く名門生地メーカーによる伊勢丹新宿店でのブランド認知施策とは?
こんにちは!ARGO編集部のちかです!
今日は伊勢丹新宿店メンズ館5階で開催されている<REDA>のイベントへ行ってきました!
Q.REDAとは?
A.イタリアを代表する名門服地メーカーのひとつ。1865年に創業し、約150年もの歴史をもつREDAは、羊毛の段階から生地の完成まですべての工程を直接管理しています。定番となるクラシカルなデザインからファンシーなものまで、毎シーズンごとに平均2,500種ものデザインを世に送り出しています。
見てください、店内にずらりと並ぶ美しいスーツの数々を…。あふれる高級感に目を奪われます。
伊勢丹新宿店にて2019年11月13日(水)から26日(火)までの間、【SENSE OF REDA】三越伊勢丹限定コレクション「REDA~MAIOR~」フェアが開催され、店内には10ヵ所のAR動画が設置されました。AR動画を通して、REDAの想いやブランドヒストリーを閲覧できるとのこと。
そこでフェア開催中にREDAのAR動画を体験。果たして動画にはどんな想いが込められているのでしょうか。ひとつひとつじっくり見て回りたいと思います(^^♪
※本イベントレポートは2019年11月20日(水)取材時のものです。また本記事には【SENSE OF REDA】三越伊勢丹限定コレクション「REDA~MAIOR~」フェアに関するネタバレがございます。
今回のフェアは三越伊勢丹とREDAの両者にとって、特別な年といえる1968年にフォーカスし、60年代の生地をREDAの名ファブリックで再現したそうです。全18ブランドとコラボレーションしており、スーツやセットアップなどのアイテムやメイド トゥ メジャーなどが取り揃えられているとか。
ワクワクしながらメンズ館5階の会場へ行くと、エスカレーターを降りた先にNo.1のARマーカーがスタンドで掲示されていました。REDAのロゴが入った赤い画像がプリントされています。ARアプリ「COCOAR」を使い、ARマーカーにかざしてみます。
するとなんと!!ARマーカーの画像が動き出して、動画が流れ始めたではありませんかっ!!
NO.1のAR動画ではフェア告知のあと、REDAのブランドムービーが流れました!「Excellence gives of its best」を掲げるREDAが大事にしている信念やこだわりが1分30秒の動画で表現されています。
AR動画はN0.1~NO.10というナンバーが振られており、下記のように配置されていました。
それぞれのナンバーの下に書かれているのは、REDAの生地を使用しているブランドです。どれも有名ブランドばかりですね~!
それでは、NO.2と10がある、「MADE TO MEASURE(メイド トゥ メジャー)」コーナーへ行ってみましょう♪
こちらのコーナーでは、REDA社の最高級クオリティ「マイヨール」を用い、各テーラーが仕立てたスーツが並んでいます。60年代の生地をREDAの名ファブリックで再現したのもこちらのスーツとのこと。スーツの隣にはポップスタンドが立てられ、No.2のマーカーが!!早速スキャンしてみると…、
NO.2はイタリア・ビエラ地区にあるウール工場の紹介でした。工場で働く人々や最先端の機械が映し出され、オートメーション化と人による手作業をうまく組み合わせることで、REDAの高品質なファブリックが生まれているんだなと感じました。
NO.10ではREDA社のアンドレアさんと三越伊勢丹バイヤー・山浦 勇樹さんによる対談インタビューが収録されていました。
アンドレアさんからの「REDAについてどんな印象があるか」、「今回のフェアを実施したきっかけは」「お客様にマイヨールのどんな部分をおすすめするか?」などの質問に対し、山浦さんが回答していくというスタイルで展開。
山浦さんはREDAの印象について「生地の良さもさることながら、環境にもいち早く配慮した活動を行うなど、非常に先鋭的な考えを持っている企業」と高く評価。アンドレアさんも伊勢丹新宿店について「日本のメンズウェアの最高峰であると考えています」と答え、両社の厚い信頼を感じさせるやりとりなども行われていました。
また、店内に羊毛のサンプルも展示されていました。
左が羊の毛刈りをしたものをまとめたもの、右がウールトップ(原毛から短い繊維や植物性の不純物などを取り除き、繊維を綺麗に整えたもの)です。触ってもOKとのことなので、おそるおそる手に取ってみると…。
や、柔らかい…!!
生まれて初めて羊毛に触れたのですが、とても柔らかで気持ちがよく、こんな感触なのかとびっくりしました。この羊毛からREDAのファブリックが作られていくんですね。次の動画が俄然楽しみになりました!!!
さて次はどんなAR動画が見られるのでしょうか。NO.3~NO.5があるコーナーへと進みます。
ここでは「D'URBAN OMBRARE(ダーバン オンブラーレ)」、「HICKEY FREEMAN(ヒッキー フリーマン)」、「RICHARD JAMES(リチャード ジェームズ)」が取り扱われています。さっそくAR動画を再生してみましょう♪
NO.3はREDAの魅力を「D'URBAN OMBRARE」アシスタントマーチャンダイザー 古屋 亮さんが語るという内容でした。「パッと見た印象としてすごく上質感漂う表情にはなっているのですが、圧倒的に触ったときのタッチが非常に滑らか」とマイヨールで仕立てたスーツの素晴らしさを挙げていました。
インタビューの合間には生地の生産工程も流れ、NO.3では原毛となるメリノ種羊の放牧が収められていました。なんとREDAはニュージーランドに3万ヘクタールもある羊牧場を所有しているそうです。す、スケールがすごすぎる…!!
しかし、映像に出てくる羊さんのもふもふ具合が最高ですね!先ほどの展示で実際に触ることができ、その原点をAR動画と合わせて体感することで、より深く、羊毛への想いを感じることができました。
続いてはNO.4とNO.5です。NO.4は「HICKEY FREEMAN(ヒッキー フリーマン)」企画・坂村 智さんによるREDAへの想いと羊毛を整えている動画でした。
坂村さんは「ヒッキー・フリーマンのモノづくりとして、『ソフトテーラリング』を信条として作っていますので、体を包み込むような丸い服作りを心がけています。そのバランスに対してREDAのマイヨールは非常に相性が良く、相乗効果でとても軽くて柔らかい洋服ができあがりました。柄は非常にシックですが、今のバランス、柔らかくて着心地がいいというのを存分に楽しんでいただけたら嬉しいです」とコメント。同ブランドが大事にする信条とREDAの生地の特性がマッチしていると述べていました。
NO.5は「RICHARD JAMES(リチャードジェームズ)」チーフMD 白髭伸介さんによるREDAへの想い、そして羊毛を洗っている工程が映されています。
「第一印象ではREDAならではの艶と軽さがあり、非常に高品質な素材だなと思いました。今回の色柄について英国のにおいが漂っています。リチャードジェームズのスタイリングに一番適していると思います」
スーツには動きやすさや生地のクオリティもとても大事だと思います。REDAはその両者を兼ね備えており、素晴らしいのだとか✨生地ができる工程もだんだん進んできました。どのような工程を経てREDAの高品質な生地ができるのか、こちらも興味深くて面白いです。
それでは最後のスポットとなる、NO.6~NO.9があるコーナーへ向かいます。
こちらもスーツが所狭しと並んでいました。いろいろなデザイン・色があり、スーツの奥深い世界に魅了されます。しかしスーツを着た男性はなぜさらにカッコよく見えるのでしょうか…。
No.6は「TOMORROWLAND(トゥモローランド)」。伊勢丹新宿店店長・田中信行さんのインタビュー動画と染毛の工程が映されていました。
「伊勢丹別注のこのモデルに関しては、TOMORROWLANDのなかでもトップグレードラインの立体縫製を加えた新しい型紙でご用意しました。肩、襟周りなど着心地に関わるところを今回はより手間と時間をかけてご用意した皆様におすすめの一品となっています」とのこと。最上級のこだわりを持って作られているのがうかがえますね!
また染毛映像では色鮮やかなブルーが目を引きます。こんなに明るい色で染め上げていくんですね~!驚きです。
NO.7では「J.PRESS(ジェイ・プレス)」商品部・脇村健太郎さんの動画と経糸を並べているシーンのAR動画でした。
「細番手(※1)の糸を贅沢に使用し、抜群の滑らかさがありながらも、横糸を双糸使いにすることによって上品なふくらみがあり、製品にしたときに非常に仕立て栄えのする素材です。ベーシックに着回ししやすいネイビーグレーを復刻しておりますが、イタリアだからこそ表現できる繊細な霜降り感になっています。生地の仕上げも自然のウールの良さを最大限に引き出す絶妙な仕上げになっています」
※1…紡績糸の太さをあらわす単位のこと。数字が大きくなるほど糸は細くなります。
NO.8は「Aquascutum(アクアスキュータム)」。工程映像では、横糸が織られ、生地が出来上がっていく様子を見ることができます。インタビューに登場したのは、「Aquascutum」マーチャンダイザー・大石 孝夫さんです。
「今回、マイヨールの生地を触らせていただいたときに、トレンドでもあるメランジュ感が特に特徴的かなと感じられました。もう一つは、スーツとして一番重要である生地の伸度といったところが一番今っぽく、アーカイブからきているコレクションではあるのですが、一番最新の技術で織られている生地だというのが印象に残っています。」とのこと。
NO.9は「MACKINTOSH LONDON(マッキントッシュ ロンドン)」。工程映像では完成した生地が並んでいます。映像越しにも生地の肌触りの良さや滑らかさが感じられました。ラストのインタビューはデザイナー・辻 賢治さんです。
「マイヨールについてですが、SUPER150'sという良い原料を使っています。雰囲気のあるノーブルなコレクションとなっております。今回のマイヨールのスーツはとても着心地が軽く、滑らかなドレープ感が出るため、オールシーズンで上質なスーツとしてお使いいただけると思います」
これですべてのAR動画を見終わりました~!各ブランドともにREDAとの相性の良さが抜群というのが伝わってくる映像ばかりでした✨
最後にREDA JAPAN社長の久保田さんと伊勢丹新宿店商品担当の中嶋さんに、本企画の意図や狙いについてお話をうかがってきました!
ちか:素敵なAR体験をありがとうございました!まずはじめに今回のフェアにARを採用した理由についてお聞かせください。
久保田さん(以下:久保田):AR動画を通して、お客様にREDAの積み重ねてきた歴史や取り組みを知ってもらいたいというのが一番ですね。弊社は生地メーカーということもあり、表に出る機会がなかなかないんですよ。お客様にAR動画で楽しんでいただきつつ、結果として滞在時間と回遊率の向上につながればいいなと思い導入してみました。
ちか:お客様へのアピールとしてARを活用されたんですね。実際にARを使ってみて社内の反応はいかがでしょうか?
久保田:とてもよかったです。実は昨日(2019年11月19日)、イタリアから本社の社員が視察に来ていて。AR動画を見せたら、「面白い!」と好評でした。画面から画像が出てきて動くのがいいですよね。今回、マーカー画像にスマホをかざすと、画像がそのまま動き出すということにこだわって動画を編集しました。
←左・No.6マーカー画像 右・No.6AR動画冒頭→
中嶋さん:お客様の反応も久保田さんもおっしゃるとおり、画像が動くことに驚かれていました。AR体験はこちらで「COCOAR」をインストールしたスマホを用意し、お客様に見てもらうスタイルを取っています。そのほうがスマートなAR体験を提供できるかなと。興味を持っていただいたら、ほかのAR動画もご紹介するようにしています。
ちか:事前にスマホをご用意いただいたんですね!そのほうがお客様もARに触れやすいと思います✨最後にARでやってみたいことや展望を教えてください。
久保田:今後もAR施策を行いたいと考えているので、よりよく使っていきたいですね。動画をストーリー仕立てにしたのも、お客様ご自身で「ARをかざして楽しむ」という体験を与えることが狙いだったので。ARをはじめとしたデジタルプロモーションは、ファッション業界ではまだまだなところがあります。自分たちが「走り」となって、積極的に取り入れていきたいです。
インタビューありがとうございました!
今回AR動画を体験するなかで、150年という長い歴史のなかでREDAが大事にしてきたヒストリーやブランドに対する想い、こだわりを感じることができました。動画がストーリー形式になっていたのも新鮮で、続きが見たくなる仕掛けも大事だなと感じました。同社は今後もARを活用した企画を予定しているとのこと。次回はどんなARイベントを行うのか非常に楽しみです✨
INFO
ARアプリ「COCOAR」
【ストアURL】App Store(iOS) / Google Play(Android)
イベント情報「【SENSE OF REDA】三越伊勢丹限定コレクション REDA~MAIOR~」フェア
開催期間:2019年11月13日(水)~26日(火)
場所:伊勢丹新宿店メンズ館5階=メンズテーラードクロージング(〒160-0022 東京都新宿区新宿3-14-1)