ARアプリ開発キット「Niantic Lightship ARDK」を公開!「Pokémon GO」の技術をAR開発者向けに正式提供
ARアプリのプラットフォーム「Lightship」と、ARアプリ開発キット「Niantic Lightship ARDK」の正式提供が開始しました。「Lightship」は、先日リリースされた「Pikmin Bloom」や人気のARアプリ「Pokémon GO」の基盤となる技術で、「ARDK」はAndroid/iOSスマートフォンのLightshipアプリを構築するためのソフトウェア開発キット。Niantic Lightshipの公式サイトからダウンロードできます。
今回提供を開始したのは、「Pikmin Bloom」「Pokémon GO」の開発運営元となるNiantic。正式リリースを発表した動画では、「ワンピース」のキャラクターがARで出現する集英社のアプリなども紹介されました。
Lightshipプラットフォームの一部である「ARDK」には、3つの核となる機能が備わっています。スマートフォンのカメラを利用して3Dメッシュマップを作成し、地形を把握する「Mapping(メッシング)」、カメラに映る画像をリアルタイムで地面、空、建物などに分類する「Understanding(セマンティックセグメンテーション)」、最大5人のプレイヤーが同時にARを共有できる「Sharing(マルチプレーヤー)」といったAR機能で、これらを活用して開発者はAR体験を構築できるようになりました。
現在、セマンティックセグメンテーションやメッシングなどのAPIは、アプリの利用人数に関係なく無料で使用できるとのこと。マルチプレイヤーAPIは、月間アクティブユーザー数が50,000人未満までは無料、以降は有料となりますが、最初の6ヶ月間は無料での利用が可能です。
ARGO編集部のひとこと
今回の発表とともに、Nianticは、AR開発企業に資金を提供する「Niantic Ventures」を設立。2,000万ドル規模のARファンドを設立し、「私たちのビジョンである『リアルワールド・メタバース(現実世界でのメタバース)』を共有する企業を一緒に作っていただきたい」とコメントしています。今回のリリースをきっかけに、ビジネスや音楽、芸術、教育など、多くの企業がAR開発に参入し、ARはより身近なものになるでしょう