AdobeがAR技術を搭載したケージ型デバイス「Project Glasswing」を発表。スマホ不要でAR体験が可能に
2019年7月26日(金)、クリエイティブソフトウェア世界最大手の米Adobeは「Project Glasswing」を発表しました。
出典:Adobe Blog
「Project Glasswing」とはケージ型のデバイスで、内部に実在のオブジェクトを入れると、側面のディスプレイにARを活用したフィルターやテキストが現れます。
さまざまなシーンでの利用が想定されており、たとえば店舗で靴を購入する際、関連する広告やテキストを表示したり、博物館であれば展示物の説明を見ることができます。
本製品の特徴のひとつとして、スマートフォンやデバイスなしで使用できる点です。公式動画では、男性がケージ型のデバイスに靴を入れ、ディスプレイをタッチして靴の説明文や動画を見ている様子が紹介されています。
「Project Glasswing」はその他のAdobe製品とも連携可能で、「Adobe After Effects」や「Adobe Premiere Pro」「Adobe Dimension」などで作った制作物をディスプレイに表示できます。同社によれば、ピクセル単位で不透明度や発光色を調整することで、モニター機能と内部のオブジェクトをそのまま視認できる「窓」の機能も切り替えられるとのこと。
「Project Glasswing」の実機は、2019年7月31日(水)~8月1日(月)に開催されたコンピュータグラフィックスの世界的学会「SIGGRAPH 2019」にて展示され、好評を博しました。
ARGO編集部のひとこと
ケージにオブジェクトを入れるだけで、オブジェクトに関する情報を表示できるのはとても便利ですね。店舗の販促効果を高めたり、博物館の展示物における理解促進に役立ちそうです。博物館は特に、所蔵品保護の観点からも展示ケースに入っての展示がとても多いため、ケースをディスプレイとして、情報の付与ができればわかりやすさとともに、展示スペースの縮小化も図れそうです。