ARで新たなデジタル展示を体験！日本科学未来館の展示空間が拡張される実証実験「HYPER LANDSCAPE（ハイパーランドスケープ）」

ARコンテンツが実在する展示物のまわりに浮かび上がり、物理的な制約を超えたデジタル展示が楽しめる展示イベント「HYPER(ハイパー)LANDSCAPE(ランドスケープ)」が2021年3月11日から2021年3月14日まで日本科学未来館でおこなわれています。本展示は「デジタル化された展示空間を構築する技術」の実証実験として開発されたもので、現実空間にARコンテンツを重ねて展示し、5GやVPSなどの最新技術を組み合わせて、新たな展示空間を提供します。

出典：KDDI株式会社　ニュースリリース

実証内容

本実証実験では、スマートグラスを着用することで日本科学未来館のシンボル展示である地球型ディスプレイ「ジオ・コスモス」の周りを人工衛星が飛び回る演出が鑑賞できるほか、5GとMECサーバー（※1）を活用したバーチャルヒューマン「coh（コウ）」がアテンダントとして登場し、展示案内を受けることができます。

本イベントの一般公開は2021年3月14日までですが、来場できなくても、2021年3月19日から展示の一部をスマートフォン向けアプリ「au XR Door」内で体験できます。

※1 MEC…マルチアクセスエッジコンピューティング（Multi-access Edge Computing）の略。通常おこなわれるデータのやり取りをすべてクラウドに送信して処理せず、ユーザーの付近に置かれた専用サーバでデータの収集と処理をおこない、遅延を減らし、広帯域アプリケーションをリアルタイムで実おこなする。

スマートグラスでの直感的な鑑賞体験

本実証ではスマートグラス「NrealLight（エンリアルライト）」を通してデジタル空間にできた「もうひとつの未来館」を歩きながら、現実空間に拡張されたさまざまなコンテンツが楽しめます。VPS（Visual Positioning Service）により、今現在向いている方向、今いる場所を自動的に特定し、適切なコンテンツをスマートグラス上に投影するもの。より直感的な鑑賞体験ができます。

出典：KDDI株式会社　ニュースリリース

バーチャルヒューマン「coh」によるアテンダント

スマートグラスには、高精細なクオリティでアテンドをおこなうバーチャルヒューマン「coh」が登場。体験者がより直感的に展示空間を楽しめるよう、サポートをおこないます。バーチャルヒューマン「coh」のアテンダントでは表情や動き、しぐさなどの非言語表現での情報伝達を可能とします。

バーチャルヒューマン「coh」は、日本科学未来館内に設置されたKDDIの5G基地局を通し、大容量データのリアルタイムレンダリングを可能とするMECサーバとスマートグラスをつなぎ、高クオリティなで至るコンテンツの表示を実現しつくられています。

本実証実験は、日本科学未来館、KDDI株式会社、株式会社KDDI総合研究所によるもの。日本科学未来館における鑑賞体験の拡大を目的におこなわれる実験で、展示をDX化（デジタルトランスフォーメーション）する共同実験として2020年11月から進められています。

ARGO編集部のひとこと

AR技術で新たな展示スペースとして拡張されるイベントです。すでにある未来館の地球型ディスプレイを使い、体験者がより展示内容を楽しめる効果的な演出がおこなわれ、新しい鑑賞スタイルを提案しています。展示物の内容やメッセージをAR技術を活用し表示することで、非接触での展示ができ、イラストや文章だけでは伝わりにくい内容なども、より直感的に伝えることができます。 ARGOではアートとARを組み合わせた事例や学びにARを活用した事例を多数紹介しています。合わせてご覧ください。