音声ARアプリ「SARF」を活用した「防災・安全」に関する実証実験がスタート 音声ARを通して地域の防災・安全意識の向上を目指す
エイベックス・エンタテイメント株式会社は、音声ARアプリ「SARF」を活用した防災・安全に関する実証実験を2023年1月20日(金)からスタートしました。利用者は「SARF」アプリを起動し、西新宿エリア内に設置された合計50ヶ所(各チャンネル25ヶ所)のARスポットを巡ると、利用者の属性にあわせた防災・安全に関する音声ARコンテンツを聞くことができます。本実証実験は東京都のスマートポール活用プロジェクト※1のひとつで、西新宿エリアにおける防災意識の向上を図るために実施されました。
※1…5Gや高速Wi-Fi、デジタルサイネージなどを搭載した多機能ポール「スマートポール」29基を使用し、地域の課題解決および他エリアへの展開を見据えた活用事例を創出するためのプロジェクト。
音声ARとは
音声ARとは専用アプリを起動した状態で、指定の音声スポットへ入ると、音声や音楽を聴ける技術です。ハンズフリーで体験できるため、子どもからお年寄りまで幅広い年齢で利用できるのが特徴です。街の新たな魅力を創出できることから、観光地での多言語音声ガイドや謎解きスタンプラリー、街歩きといったさまざまなシーンで導入されています。
実証実験の概要
本実証実験では、西新宿エリアの利用者を観光客などの来訪者とオフィスワーカーの2タイプに想定、利用者の属性によって防災・安全に関する2つの音声コンテンツが用意されています。
①観光客などの来訪者向け
音声コンテンツはオリジナルキャラクターのゲーム系専門学校に通う学生・吉備 防仁(きび・もりひと)と、防仁のゲーム仲間であり防災オタク・天保 風花(あまやす・ふうか)の会話をメインにしたストーリー形式で展開され、地下鉄や高層ビルでの行動、一時滞在施設の利用、現金の携帯、SNSの活用などについて啓発します。
②オフィスワーカー向け
新宿で働く多くの人が帰宅困難者となることを想定し、オフィスにおける備蓄、エレベーターでの行動、災害時のガソリンスタンドやコンビニの利用などについて啓発します。ストーリーは防災食を扱う企業の新入社員・阿守 地奈津(あもり・ちなつ)と、厳しくも面倒見が良い地奈津の先輩社員・火浦 沙池(ひうら・さち)が登場します。
また有事の際は避難場所に関するアナウンスを多言語で配信することも可能とのこと。本実証実験を通して西新宿エリア利用者の防災・安全意識の向上を目指すとしています。
ARGO編集部のひとこと
音声ARはGPSやビーコンなどを使用し、特定の場所に紐づけた音声コンテンツを専用アプリから多言語で配信する仕組みです。視覚がメインとなるARと異なり、利用者の歩きスマホを誘引しない高い安全性や、観光地や文化財などの景観を損なわないなどのメリットがあるため、すでにテーマパークや街歩きイベントなどさまざまな分野で導入されています。防災分野への転用は同社初の試みであることから、実証実験がどのような結果になるのか注目されます。
INFO
ARアプリ「SARF」
【ストアURL】App Store(iOS) / Google Play(Android)