卒業作品をARで学生自身が解説!専門学校ビジョナリーアーツが取り組む「学び」のためのAR活用とは
フードクリエイト学科・ペット学科を併設する専門学校ビジョナリーアーツ。東京都渋谷区にある本校では、「楽しい生活のための学校」をテーマに、プロの指導のもと現場に近い実践的な授業がおこなわれており、平成18年の創立以来、多くの卒業生を業界に輩出しています。
展示会「VISIONARY ARTS EXHIBITION-美味しさを科学する-」
2019年2月16日(土)・17日(日)の2日間、同校は渋谷ヒカリエ9階で、展示会「VISIONARY ARTS EXHIBITION-美味しさを科学する-」を開催。フードクリエイト学科史上初の試みとしておこなわれた本イベントは、「美味しさを科学する」をテーマに科学的な視点から美味しさの秘密を探り、「美味しいを知る」「美味しいを作る」「美味しいを学ぶ」「美味しいを食べる」という4つのチャプターから『美味しさ』のメカニズム体験を提供。人気店のケーキを分解した巨大分解オブジェの展示やプロのパティシエによるデモンストレーションの体験、卒業制作の優秀作品イートコーナーなどが登場し、2日間の来場者数は750人以上にのぼりました。
展示にはマカロンの巨大オブジェも登場。このオブジェにはARマーカーが設置されており、専用アプリ「 COCOAR 」を起動したスマートフォンをかざすと、オブジェから小さなマカロンが飛び出す動画に続き、マカロンが出来上がるまでの工程の動画を視聴することができました。
「2019年度卒業制作展」では、学生たちの2年間の集大成である卒業作品が壁一面に展示されました。この卒業作品の中で、優秀賞を獲得した作品のネームパネルにはARマーカーが設置されており、同アプリを起動したスマートフォンをかざすと、学生本人が自分の作品を解説する動画が登場。作品に込めた思いやメッセージを視聴することができました。
また、当日は会場にAR担当を配置し、さらに閲覧用端末を用意してアプリのダウンロード方法や使い方のレクチャーをおこなったことで、多くのお客様に楽しんでいただいたとのことでした。
ビジョナリーアーツがARを導入した目的は
ビジョナリーアーツは、「学校」という概念にとらわれず、常に新しいものを取り入れていくことに力を入れています。日々変わりつつある現場の様子を知るため、現役で活躍している各業界のスペシャリストを講師に招いたり、学校がプロデュースするお店で、実際にお客様に提供するスイーツやパンを毎日プロと一緒に製造したりしています。
今回開催された展示会もフードクリエイト学科史上初の試みであり、そこにARを導入しようと考えたのも、新しいものへ挑戦したいという思いからでした。また、生徒たちはもちろん来場者にとっても、「楽しみながら理解を深めてもらえる方法」としてARが効果的だと考え、活用に至りました。
ARの導入は興味と学びを深める
専門学校ビジョナリーアーツは、「生徒や来場者の興味の向上」と「学習理解度の向上」を目的にARの導入を決めました。例えば、鹿児島県鹿屋市「つるみね保育園」や東京都「立川防災館」なども、今回の事例と同様の理由からARの導入に至っており、近年では教育現場においてもARが活用される場面が多くなってきています。
アメリカに本社を置く金融会社ゴールドマン・サックスがおこなったAR/VR調査によると、2025年までに教育系ARのユーザが1,500万人まで増加し、市場規模は7億ドル(777億円)になるとされており、「ARは教育における標準的なツールとなり、12歳以下の生徒への教育と高等教育の両方において『教わり方』に革命を起こす可能性がある」という記述も見受けられます。
子どもはもとより大人にとっても、ARを利用した教育や学習は、より深い知識の獲得へとつながります。今後も教育現場でのAR活用に注目です。