AR技術の工場及びプラント保守点検への実証実験を実施!安全管理実現と作業ノウハウ伝承
AR技術の工場及びプラント保守点検への応用可能性に関する実証実験をCellid株式会社がおこないました。本実証実験はAR技術を活用した安全管理実現と国内外における作業ノウハウ伝承実現のため基礎技術としてのCellid SLAMの有用性を検証したもので、三菱重工業株式会社からの委託に基づき、Yokohama Hardtech Hubで成功となっています。
「AR付箋」と「動線データ」
本実証実験には、安全管理の実現と国内外における作業ノウハウ伝承の実現のためのARサービス開発が念頭に置かれ、AR技術を活用した「AR付箋」と「動線データ」が検証されました。
「動線データ」は、AI技術を活用したカメラ装着車の移動経路とカメラの向きに関するデータで、「AR付箋」は、現実空間に指示・記録・注意事項などのデジタル情報を貼り付けたものです。実証実験をおこなうことで、より具体的な指示を活用することで高度な遠隔サポートを保守担当者へ提供すると同時に、事故による損害や管理の抑制等の実現を目指します。
AR技術及びCellid SLAMを活用する利点
工場やプラントの保守点検に関わる問題として、一般的に「ノウハウ伝承」「点検漏れ」「作業効率化」の3つの領域が把握されています。Cellid株式会社が開発・販売し、ARグラスに搭載することで、デジタル情報を違和感なく現実世界に投影することが可能になるソフトウエア「Cellid SLAM」がそれぞれの領域について提供し得る解決策は以下のように表されています。
また、既に利用されている技術と比較した「Cellid SLAM」の特徴も発表されており、保守点検のユースケースにおいて重視される非GPS環境での3次元位置の把握や視認映像の保存などの点で、以下のように優位性を確認することができます。
Cellid株式会社はコミュニケーションが難しい海外工場におけるオペレーション度丹生のための実証を進めていく予定とのこと。AR技術を活用したオペレーションのさらなる高度化が期待されます。
ARGO編集部のひとこと
AR技術を活用することで情報を視覚化することができ、よりわかりやすく情報を取得・伝達することが可能になります。現在医療や交通、土木・建築や自動車の運転におけるナビゲーションなど、幅広い業界でAR技術を活用した施策が導入されており、AR技術は利便性や安全性の向上にも寄与しているといえます。