全国初!宮崎県都城市でARグラスを活用した救急活動の実証実験がスタート
宮崎県都城市消防局は、救急隊員のARグラス活用による実証実験を2022年5月19日(木)から7月中旬まで行うことを発表しました。本取り組みは救急搬送デジタル化事業のひとつで、救急隊員が傷病者を病院へ搬送し、処置を始めるまでの時間短縮を目的としています。
ARグラスの活用方法
ARグラスを装着した救急隊員が出動し、ARグラスのカメラに現場の状況や傷病者の状態を映します。映像は病院や消防指令室のスマホに送られ、救急隊が医師から専門的な応急処置の方法を教わったり、病院側が受け入れ態勢を整えたりすることに役立ちます。
ARグラスはNTTドコモが取り扱う現場作業向けARグラス「VUZIX」が用いられており、ハンズフリーで作業を行えるため、傷病者への処置を妨げずに行うことが可能です。
ARグラスの活用のほか、119番通報時のビデオ通話の導入も実施。通報者が119番通報をすると、消防局からスマホにショートメッセージ(SMS)が送られ、SMSに記載された接続用URLを読み込むことでビデオ通話が開始されます。ビデオ通話を活用することで、これまで音声だけでは把握が難しかった現場の状況が鮮明になり、円滑な救急活動をサポートします。
ARによる救急搬送デジタル化の実証実験は全国初の試みで、宮崎県都城市は約2ヶ月間の試用期間を経て、本格導入の可否を判断するとしています。
ARGO編集部のひとこと
本事例をはじめ、ARグラスを用いた医療現場での活用は広がっており、ARを活用した医療施術や介護作業支援、医療トレーニングなどさまざまな分野で取り入れられています。特に医療現場は的確かつ迅速な作業を求められるため、 ARグラスを用いた情報共有を行うことで医療事故防止にもつながります。