クラウドファンディングの支援リターンにARデータが登場!スマホで精巧なメタボ建築が見られる
2019年5月31日(金)から公開されているクラウドファンディングプロジェクト「メタボリズムの名建築『旧都城市民会館(みやこじょうしみんかいかん)』を3次元スキャンで記録に残したい。」の支援リターンとして、AR技術を使った3Dデータが配布されています。
プロジェクトオーナーは、建築や都市のデジタルアーカイブ化を推進するgluonと、測量会社KUMONOSが務めています。
出典:CAMPFIRE
本プロジェクトは、2019年夏に宮崎県都城市の旧都城市民会館が解体されることから始まったもので、写真や図面だけでは記録しきれない複雑な形状や構造を、3次元計測技術を用いて正確に記録し、名建築の価値を後世へ継承していくことを目的としています。クラウドファンディングは2019年5月29日から8月14日までの募集で272人の支援により1,732,500円の資金を集めました。
AR版「旧都城市民会館」はドローンで上空撮影した写真1900枚を使い、「フォトグラメトリー」という技術により点群データ化したものです。特徴的な鉄骨の1本1本までリアルに再現されています。
配布中のデータは「β(ベータ)版」のため、今後は地上撮影した1800枚の写真からフォトグラメトリーで生成した3Dモデルと合体し、点群データとの合成による精度アップや、ホール内部の3Dモデルと合体させた「正式版」のリリースを目指しているとのことです。
ARGO編集部のひとこと
実物の建物は取り壊されてもARデータなら手元に保存できるので、いつでも再訪して懐かしんだり、細部を確認したりと、様々な使い方が手軽にできます。また建築の専門家が細部を確認するといった学術的、専門的な用途にも十分使えそうです。