「CERD-AR」が防災教育向けARアプリとして防災減災賞を受賞!公開地図データをもとに仮想災害体験が可能
防災教育向けARアプリ「CERD-AR」が「防災減災賞」を受賞しています。本アプリは大阪市立大学都市防災教育研究センター(CERD)と応用技術株式会社の研究チームが開発したスマート端末向けの地図アプリです。
出典:大阪市立大学
「CERD-AR」とは
AR表示された地図データ上に火災や浸水災害などをアニメーション表示することで、より現実的な仮想災害体験ができ、各地域に潜在する災害リスクや、近くに設置されている防災関連施設について、理解を深めることができます。
地図データに基づきAR表示するアプリはすでに存在しますが、アプリを使用できる地域が限定されたものが一般的です。そこで、このアプリでは国土地理院などがWebで配信する地図データをアプリ上で重ねて表示し、どこにいてもシームレスにAR表示できる機能を実装しています。
「防災減災賞」とは?
受賞は、2019年11月28日から11月30日に開催された国土地理院主催のG空間EXPO2019 Geoアクティビティコンテストでのこと。これまでの活用事例として、CERDが主催した防災まち歩きや、小学生を対象とした地域での体験学習、関西国際空港での地震津波防災訓練、いくつかの大学での活用があります。
また、オープンソースとして公開しているので、防災教育に限らず、地域学習や地理教育、そして、地域の様々な社会課題の解決などに利用されていく可能性もあります。 今後は Apple Watchとの連携や、多言語化対応の開発をおこない、より多くの現場での実用を目指していくとのことです。
ARGO編集部のひとこと
防災の取り組みでは、地形の特徴など、それぞれの地域ごとの情報が重要です。 このARアプリでは、開発データがオープンソースとして公開されていることや、Webで配信されている公開地図データと連携することで、多様な用途での利用が可能となり、それぞれの地域におけるさらなる活用が期待されています。