ARでより「体感」を!さいたま市大宮区鉄道博物館がリニューアルオープン
近年、JRや私鉄各社は鉄道博物館にARを導入するなど展示に力を入れることで「鉄道ファン」を増やそうとしています。
さいたま市大宮区にあるJR東日本「鉄道博物館」は2018年4月、車両ステーションを一新。同7月には4階建ての新館をオープンさせ、以前の展示スペースの1.3倍の総展示面積を確保しました。
今回のリニューアルでは「体感」を重視した展示に力を入れており、車両ステーションパノラマシアターや、200系雪に挑むARスコープ、キハ車窓映像など、最新技術を導入しました。
「車両ステーションパノラマシアター」では、壁面に設置された巨大スクリーンで、迫力のある映像と音、光で躍動感を感じる演出がおこなわれています。3作の映像作品が繰り返し上映されており、一日中楽しめます。
「200系雪に挑むARスコープ」では、備え付けのAR装置「新幹線スコープ」をのぞき込むと、新幹線が実際に動き出したかのようなバーチャル映像を視聴できます。雪に強い200系新幹線が、吹雪の中を高速で駆け抜ける迫力ある映像を、振動と風の演出とともに体感できます。
「キハ車窓映像」では、昭和初期のローカル線「キハ41300系」がかつて走行していた小海線の沿線風景が車窓越しで流れ、乗車気分を味わうことができます。
その他にも、ハニフの車体に映像を投影する「ハニフプロジェクションマッピング」や、車両が活躍した時代や情報を解説する「車両解説グラフィック」が新設されました。また、一年間フリーで入場できる「てっぱく年間パスポート」を一般5000円・小中高生2500円・幼児1000円で販売し、多くの鉄道ファンに訪れてもらえるよう取り組んでいます。
鉄道博物館はさまざまな取り組みにより、2018年5月に来場者総数1千万人を突破しました。今後の展示やイベントにも注目です。
ARGO編集部のひとこと
「200系雪に挑むARスコープ」は、本来であれば現地でしか見られない鉄道車両の様子が目の前で体験できる企画です。現地に行かなくても雪国で活躍する鉄道車両への理解を深められる、ARならではの内容といえるでしょう。