「日本最古のラブストーリー」の主人公を訪ねよう。ARパンフレットの配布が開始
2019年5月、鳥取県の河原城風土資産研究会と八上比売にゆかりのある神社などでつくる「八上比売ネットワーク」は、ARを使った観光ガイドマップを作成しました。
本ガイドマップは、「古事記」の「稲羽の素兎(いなばのしろうさぎ)」に登場し、大国主命(おおくにぬしのみこと)の最初の妻とされる「八上比売(やかみひめ)」にゆかりのある鳥取県東部の神社や名所を案内するもので、八上比売が大国主命にプロポーズした場所とされている売沼(めぬま)神社や、大国主命が八上比売に宛てたラブレターをしたためたとされる倭文(しとり)神社など、計8カ所を掲載しています。
マップにはAR機能が使用されており、各スポットで専用アプリ「 COCOAR 」を起動したスマートフォンでパンフレット上の八上比売の絵を読み込むことで、各スポットの七不思議や地域に伝わる神話、昔話などを紹介する動画を視聴できます。また、動画の最後に表示されるキーワード8個を集めて応募すると、2020年4月まで毎月1,500円相当の地元の特産品が当たるとのことです。
酒賀(すが)神社宮司の長尾隆久氏は「それぞれに活動していた点がこのパンフレットで面になった。これをきっかけに日本の歴史をもっと知ってもらえたら」としています。
ARGO編集部のひとこと
八上比売は、大国主命が「因幡の白兎」を助けた後に結婚したとされる女性で、この物語は「日本最古のラブストーリー」。ゆかりの神社はパワースポットです。地域の伝承は地元の人でも知られていない場合があるため、こうした取り組みは県外の観光客を呼び込むことにもなりますが、地域の魅力を再発見するきっかけともなります。