ARでたっぷり楽しめる子どものための沖縄旅行ガイドブック『えらべる!できる!ぼうけん図鑑』がすごい!!
こんにちは。沖縄と冒険を心から愛するARGO編集部のカナです。
今日は、とても興味深い本を発見したので紹介したいと思います!
それはジャーン!『えらべる!できる!ぼうけん図鑑』です!
「AR動画など旅が楽しみになる仕掛けが満載!」というこの本。いったいどんな本なのでしょうか?
概要としては、沖縄の「ナンダコレ」を「海のビックリ生き物」「陸のおもしろい生き物」「おいしい食べ物」「すごい場所」「ふしぎ伝説」の5つのテーマで紹介するワクワクするような図鑑とのこと。理科が大好きな男の子、主人公のマナトと、「ナンダコレ」の驚きの声を聞くことが好きな謎のキャラであるナンダコと共に沖縄を旅していきます。
この本の特徴は、なんといってもARの機能がふんだんに使われていることです。
ARを楽しむには、まず、ARアプリCOCOAR(iOS/Android)をスマホまたはタブレットにダウンロードすることが必要です。「動く」「マップ」「さつえい」のマークのついている写真やページにアプリをかざすと動画が再生されたり、マップが出てきたり、ナンダコといっしょに写真が撮影できるフォトフレームが出てきます。
『ぼうけん図鑑』にはなんと1冊の中に約50コンテンツもARが使われているので、その中から厳選して各テーマよりひとつずつ紹介していきたいと思います!
…とその前に、まずは1つ試しにやってみたいと思います!アプリのCOCOARを立ち上げてスマホを「動く」にかざしてみます。
…おっ!動画が出てきました!
かわいいですね♡ この青い魚は、沖縄の浅瀬にたくさん泳いでいるルリスズメダイです!
泳げない人でも、シュノーケルをつけて海の中をのぞいてみると出会える魚です。それにしても海がきれい~!!!早速、気分は沖縄になってきました(笑)
なるほど~!このような形でARコンテンツが出てくるのですね~。俄然楽しみになってきました!!
『ぼうけん図鑑』とスマホを手にしていざ沖縄の旅を満喫してみたいと思います。
それでは…!「なまから、んじ・ちゅーん!」←うちなーぐち(沖縄の方言)で「行ってきま~す」
「ナンダコレ!」な海の生き物
さて、最初のコーナーは『不思議な海の生き物』。
このコーナーでは、特に海に生きる変な動きをする生き物、変わった形の生き物、ワザを持った生き物などを紹介しています。これはきっと子どもたちも大好きなはず!!
実は私、子どもの頃から水族館が大好きなんです!どのくらい好きかというと、開館から閉館までずっと魚を眺めていられるほど(笑)。魚の形や色、動きなどを見ているだけでもアートな感じがして見ていても飽きないんですよね~。
どんな生き物が出てくるのかワクワクしますね!
今回は「変わった形の生き物」からご紹介する生き物を選びたいと思います。
あっ...なんだこの地球外生命体のようなナマコは...
みなさんも気になりませんか?このウミヘビのような龍のような、柔らかいのか固いのか見た目ではわからない「オオイカリナマコ」、とても不気味です。いったいどのような生き物なのでしょうか... では、早速ARで動画を見てみましょう。
うわ~っ!!
...うごめく「オオイカリナマコ」は想像していたよりも柔らかいということが動画を見てわかりました。実際に見かけてもちょっと触る勇気は...あるような...ないような...(笑)
沖縄の海は、まるで水族館のようで、浅瀬でシュノーケルをつけて足の届くところを歩いて回るだけでも、さまざまな海の生き物に出会えます。沖縄に行く前にこの本で、海の生き物をチェックしておくだけでも、実際に海で遊んだり、美ら海水族館に遊びに行った時に知ってる魚に出会え、感動も数十倍になるに違いありません!
「ナンダコレ!」な陸の生き物
さて、陸の生き物といえば.なんだろう…??と思いながらページをめくりましたが、. 虫・虫・虫・・・のオンパレードのページがやってきました(笑)見てください、これ..まさに「ナンダコレ」とつぶやいてしまいます。
ヒエ~っ(汗)「ナナホシキンカメムシ」の集まりです。草むらを歩いていて葉っぱをめくってこんなにいたら私はきっと気絶してしまいます。でもなぜか子どもに大人気というこのページ。そうですよね。子どもってなんでか、虫とか気持ち悪いもの好きですよね。。ここから虫、蛇、虫、虫と続きますが... 私は虫が苦手なので見なかったふりをしてササっとページをめくります。(笑)
すると出てきたのは闘牛!沖縄で、スペインさながらの闘牛が見られると? これは、ARで動画を見るしかないですね!
なんだか想像以上に迫力がありそうです!
うわ~、これはすごい!
沖縄の闘牛の起源については諸説ありますが、農村の娯楽として開催していたものが、戦争で途絶えたものの、戦後復興の中で再び開かれるようになったそうです。 1トンもある牛の闘い、迫力しかありませんね!場所はうるま市多目的ホールとのことです。
動画を見ていたらその迫力のハンパなさが伝わってきます。次に沖縄に行ったら絶対に観に行ってみたくなりました!
この「陸の生き物」コーナーでは、沖縄に咲くきれいなお花も紹介されています。女の子にとっては、癒しのページです。あらゆる虫を見た後に私も癒されました♡
そして、キケン生物のコーナーもあり、ハブや毛虫、ムカデといったキケン生物が紹介されています。ここもすぐにページ送りをしたくなりますね…。。とは言っても、恐いもの見たさでついつい見てしまうんですけど。(笑)
「ナンダコレ!」なすごい場所
このテーマでは、沖縄の自然の力でできた「ナンダコレ!」な場所や工場見学、家の工夫などについて書かれています。ナンダコレスポットのなかで、私が気になったのがココ!
恐竜の全盛期6500万年前から絶滅せずに生い茂る「ヒカゲヘゴ」が生い茂る「DINO恐竜PARK やんばる亜熱帯の森」はまさしく映画「ジュラシックパーク」の世界。まるで6500万年前にタイムスリップしたような体験ができ、歩いていると次から次へと恐竜に出会えるそう。なんとパーク内には80体もの恐竜がいるのだとか。では、ARで見てみましょう~!
なんだか、恐竜かわいいですよね。テーマパークと違って、場所が場所なだけに本物に見えてきます。
「ナンダコレ!」なおいしい食べ物
待ってました~!おいしいもの大好き!旅でみんなが楽しみにしていることといえば「食べ物」で間違いないのではないでしょうか!! 沖縄と言えば、おいしい食べ物がいっぱいあります!例えば沖縄のおやつ「サーターアンダギー」やピーナッツのほのかな香りが口に残る「じーまみー豆ふ」、豚足の「テビチ」、そして絶対にはずせないのは「沖縄そば」!などなど。思い出したら食べたくなってきました...そしてお腹も空いてきた...
また、沖縄県外の人にはなかなか馴染みがないのがコレではないでしょうか。
沖縄県外に住む方からすると、あまり馴染みのない青や黄色のカラフルな魚はちょっと食べるのには抵抗がありませんか?
とは言え、旅の楽しみは子どもも大人も「食」ですね!旅に出る前に「これ沖縄に行ったら食べてみよう~」とチェックしておくと旅の楽しみも増えそうです♪
「ナンダコレ!」なふしぎ伝説
子どもに大人気なコーナーです。子どもたちって、昔から不思議なものやこわい話って大好きですよね。沖縄にはた~くさんの妖怪話があります。沖縄では妖怪のことを「マムジン」と呼ぶのですが、その中で最も有名なマムジンは「キジムナー」。沖縄ではキジムナーに遭遇したことがあるという人が結構いるという話を、私も沖縄に行った時に島の人から聞いたことがあります。
さて、そのキジムナー、小学校の低学年くらいの身長で、全身真っ赤。目がクリクリしていて痩せていてちょっとかわいらしいのだとか?ほんとかいな?とツッコミを入れたくなりますが。そのキジムナーは、ガジュマルの木の下で口笛を吹くと、どこからともなく登場して、仲良くなったら目ん玉のない魚をプレゼントしてくれるのだとか。(目はキジムナーの好物だからそこだけ食べて残りをプレゼント...まあお互い食べるところが違うのでwin winの関係ということでしょうか(笑))
もっとキジムナーと仲良くなっていくとお金持ちになるのだそう。でも、それには交換条件があり、キジムナーから毎晩のように釣りに誘われて、次第に寝不足が重なっていき...そうこうしているうちに....恐ろしい事態になります。あっ、これ以上の結末は『ぼうけん図鑑』を読んでください。念のため、沖縄に行く前にキジムナーに会った時のために勉強していってくださいね!
他にも、沖縄でよく見かける龍や石敢當、シーサーなどよく見かけるけど「ナンダコレ?」と思っていたものの謎が『ぼうけん図鑑』のおかげで解けました~!
このコーナーでは、沖縄のカルチャーがぎゅぎゅ~っと詰め込まれています。
そして、沖縄に行ってこれが踊れたら10倍は楽しめるというのがエイサーの後にみんなで踊る「カチャーシー」。私も数えきれないほど踊らされました。最後の方は誘われなくても自ら参加もできるようになりました(笑)
沖縄では、みんなで飲み食いしてだんだんとお酒(泡盛)がまわり調子よくなってくると必ずと言っていいほどカチャーシーが始まります。他にも、ライブを観に行って、盛り上がってきたらカチャーシーが始まります。沖縄の人たちと一緒にいると何かとカチャーシーを踊る機会がたくさんあります。なので、沖縄へ行く前には、ぜひP120のAR動画をチェックして事前に練習しておくことをおススメします!とても分かりやすく教えてくれますよ♪
はい、それではみなさんごいっしょに~♪
※ 実際のAR動画は音声つきのムービーです。
いかがでしたか?踊れるようになりましたか?
最後に忘れてはいけないのは、挟みこみの付録「まなべる!トラベラー エンブレムシール」の存在!このシールは、実際に沖縄の旅がスタートしたら、お子さまの服やカバンにぜひ付けてあげてください!万が一、シールを家に置き忘れてきたとしても本の背表紙のマークで代用することができます!
このシール何ができるのかというと、沖縄本土の特定の5か所でスキャンをすると、本には載っていないスペシャルコンテンツが見られるんです!この5か所がどこなのかは実は本には載っていません。 まなべる!トラベル 公式サイト からチェックしてください!もしかすると今後、場所が増えていくかもしれませんよ(´▽`*)
実は、このスペシャルコンテンツ、気になって気になって仕方がなかったので著者の菊池さんに取材中に何度かさりげなく聞いてみたんですが、「行ってからのお楽しみ」と頑なに教えてもらえませんでした(笑)
気になる~ こうなったらこの本を片手に行くしかありませんね。
というわけで、私もすっかり図鑑を堪能しまくってご機嫌になってしまいました!
沖縄には数えきれないほど行ったはずなのですが、『えらべる!できる!ぼうけん図鑑』は、新たな発見の連続でした。
最後に、『ぼうけん図鑑』著者の菊池健さんと、発行元の出版社であるダイヤモンド・ビッグ社の保理江ゆりさんにお話を聞いてみました。
著者の菊池さんのお話
カナ:『ぼうけん図鑑』、さまざまなアイデアがモリモリに盛り込まれていて最高に楽しかったです!この本をつくったきっかけは何だったのですか?
菊池:楽しんでもらえて嬉しいです!子どもたちからも喜びの声が続々届いていますが、沖縄好きの大人や、沖縄の人たちからも「ずっと沖縄に住んでいるのに知らなかったことがたくさん載っていておもしろい!」と、現地の人からも好評をいただいているんですよ!
この本をつくるきっかけですが、僕は教育業界で商品・サービス開発や新規事業の立ち上げなどに長年携わってきました。この本は妻と共著なのですが、妻も子ども向けの情報コンテンツをつくっていました。夫婦で教育関係に長年携わってきたのもあって、僕たちは「今の世の中に必要な学びとは何か」ということをよく語り合い、二人でずっと模索してきたんです。「主体的な学び」を導くためにはどうすれば良いのかということをずっと考えていて、ついに「子どものための旅行ガイドブック」にたどり着きました。
カナ:本の中身が実にユニークですよね。ストーリー性もあり、何よりも大人が「ゲッ」と思うようなものでも、子どもたちは大好きといったコンテンツがたくさんありますよね。子ども心をつかむコンテンツのセレクトはどのようにされたんですか?
菊池:僕たちには7歳の息子がいて、この本をつくるにあたって彼からすごくインスパイアされているのもあるのですが、妻が子ども向けのコンテンツをつくってきた経験があったので、何を載せたら子どもが喜ぶかというツボをよく知っていたことが大きいですね。「キケン生物」「妖怪」「虫」なんかは子どもは夢中になりますね。特に妖怪(笑)。そして、本書が他の図鑑と差別化できたのはやはりARを取り入れることができたことだと思います!
カナ:図鑑にAR動画を取り入れたのは素晴らしいアイデアですね!楽しくてついつい何度も繰り返し見てしまいました。しかも動画の数もたくさんありますよね!どのような考えで今回ARを採用されたんですか?
菊池:映像という点でいえばDVDという手もあったんですが、DVDの場合は一方的に流して、ただ見ているだけになってしまうのであまり使いたくなかったんです。そんな時、この本を出版したダイヤモンド・ビッグ社の担当の方からARアプリCOCOARのことを教えてもらって、すぐに「これだ!」と思ったんです。理由としてはたくさんあるんですが、まずひとつ、最近の子どもたちはスマホやタブレットでYouTubeなどを見慣れていますよね。『ぼうけん図鑑』も同じように端末から動画が流れてくるのですが、YouTubeで見るとのとは決定的な違いがあります。COCOARを使って見たい写真にスマホをかざして、欲しい情報をスマホで見るのは虫眼鏡でじっくり何かを見る行動と似ているんですよね。大きくしたり小さくしたり、離してみたり近づけてみたり、それはまるで「観察をしている」ような観察目線で動画を見ることができるということなんです。また、YouTubeは動画が終わると、次から次へとおすすめコンテンツが勝手に出てきますが、AR動画は写真に関連するコンテンツしか出てこないというところも大きなポイントでした。
カナ:そう言われてみるとそうですね!確かにそんな気分で見ていました。母親の立場からすると、YouTubeは動画が終わっても次から次へと見てしまって、気づけばネットサーフィンのような状態になってしまい、本来見ていたはずのものから、いつの間にかかけ離れていることが多いんですよね。だから、安心して子どもにスマホを渡すこともできません。その点AR動画ならスキャンした動画しか流れないので、すぐに本に戻ってくることができます。本への集中が途切れないから安心して見せることができますね!
菊池:そうなんです。さらに言うと、小さな子どもはスマホを持っている子も少ないのでお母さんのスマホを借りると思います。そうすることでお母さんとの共同体験にもなりますよね。子どもは「お母さん見て!」が好きなんですよ。そうやって、子どもが『ぼうけん図鑑』を読んで自分の興味あるものを見つけてお母さんに話をする→お母さんが共感する→子どもは自分の発見に自信を持つ→お母さんやお父さんが子どもの背中をそっと押す→沖縄に行って実際にこんなことをしてみたい!と、子どもが自主的に旅の行程を考える→実際に家族で旅に行き子どもの立てたプランを実行し共同体験をする→子どもは自分で興味を持って決めたから真剣に取り組み、その中からたくさんのことを学ぶ→積極的に子どもが動き学ぶ姿に親は喜び誇りに思う→子どもも喜び、学ぶ楽しさを知る。こういうサイクルが生まれてくるのかなと思っています。
カナ:「旅行」というのがまたいいですね!母親って、私も含めてママ友も口を揃えて言ってますけど、家に居るとついつい日々の家事に追われて「早くしなさい」とか、「勉強終わったの?」とか言いがちなんです。あまり余裕がなくて子どもの話をゆっくり聞いてあげられないんですよね。それに対して日々後悔することだらけなんですけど。でも、旅行中なら母親は家事から解放されて、リラックスできるので子どもの話を聞いたり共感したりする余裕がありますから。
菊池:それです!お母さんがリラックスできる状態というのが大切なポイントなんです。子どもたちも自分で旅のプランをつくれると思えば、自主的に動き始めて子どものやる気を引き出すことができるんです。いっしょにAR動画を事前に見ていっしょに旅のプランを考えたり、ちょっとしたアドバイスをしてあげたりできると尚いいですね。旅をする前、旅をしている最中、旅から帰ってきて旅で出会ったことや学びをまとめるところまでがこの1冊に凝縮されています。
カナ:いいですね!AR動画のコンテンツ、セレクトされた内容、キャラクターの設定、どこを取っても、長年教育関係に携わってこられた菊池ご夫妻の知識や、知恵と教育に対する情熱を感じました。
菊池:ありがとうございます。この本は、僕たち以外にも、出版社の方、イラストを描いて下さった方、琉球大学の先生方をはじめ、研究者や現地のさまざまな専門家の方が関わってくださったので実現できました。内容にも満足しています。とは言っても、紙面は限られているので載せきれなかった情報がたくさんあったので、それはホームページのブログで紹介しています。これをきっかけに、子どもたちが自分の好きなことを見つけて、とことん追求して学んでくれることを狙っています。沖縄に限らず、学校の帰り道や家の庭の草むらなんかでも発見がたくさんありますから、そんなところに目を向けてくれるようになればいいなと思っています。ARは大人向きのツールだけでなく、アイデア次第で子ども向けのツールとしてかなりの可能性があるのではないかと僕は思っています。またこれをきっかけにいろいろと広げていきたいですね。
ダイヤモンド・ビッグ社担当 保理江さんのお話
カナ:こんにちは!ダイヤモンド・ビッグ社と言えば『地球の歩き方』ですね!随分と前から海外の旅に出る時には必ず持参して大変お世話になってます!
保理江:ありがとうございます!うれしいです。私たちは海外旅行のガイドブックをつくっていますが『地球の歩き方』シリーズのあり方や使われ方が少しずつ変化してきたことや、若い人たちの旅行の価値観が変わってきたこともあり、時代に見合った訴求方法を見出していくことが私たちの大きな課題になっています。最近では、ARも積極的に取り入れるなど工夫もしています。
カナ:ARと言えば、『沖縄 ランキング&まる得テクニック!』や同じシリーズでニューヨークや香港のガイドブックでもARの機能が使われてマップに飛べるようになっていましたよね?
保理江:そうなんですよ。記事にスマホをかざすだけでGoogleマップに飛ぶことができるようになっているんです。Googleマップは、位置情報とあわせて写真や最新情報も見ることができるので読者の方にとても喜んでいただいています。制作側としても、マップを制作したり、紙の上で情報を更新する手間が省け、マップを省いたことによってできたスペースにより多くの情報を載せることができました。これはARのおかげですね。ほかにも弊社では、「今、こんな旅がしてみたい!」という雑誌の誌面からマップが見られたり、YouTubeに飛べたりと、ARを積極的に取り入れています。それらの実績から、本とARの相性がとてもいいと感じていたので、今回、『えらべる!できる!ぼうけん図鑑』の話が進み始めた時に菊池さんにARの導入を勧めさせていただきました。
カナ:今回、子ども向けの本を出版されたのは初めての試みだということですが、保理江さんはどのような本をつくりたいと考えておられましたか?
保理江:今回の本の企画は「子ども向けの図鑑」でした。書店を見渡すとすでに質の高い図鑑がずらっと並んでいるので、その中で「この本を地球の歩き方から出す意味ってなんだろう?」「この図鑑における地球の歩き方らしさって何だろう?」と考えたんです。その答えが、「本物に会いに行ける図鑑」でした!今回の企画は、コンテンツ自体を楽しんでもらうだけではなくて、実際に沖縄に足を運んで、本物の生き物やスポットに触れて楽しんでもらうところまでカバーしています。それがとても『地球の歩き方』らしいのではないかと思います。
カナ:まさに、まさにですね!体験型になっている。「調べて」「行って」「体験する」これぞまさに子ども版の『地球の歩き方』的な旅ですよね!本書にARを取り入れたことで、どのような効果があったと思われますか?
保理江:その「会いに行ける」というコンセプトがCOCOARによってより強固になったと感じています。動画やGPS連動機能をふんだんに紙面に仕込むことで、親子の「行きたい!」という気持ちを盛り上げ、沖縄へと一歩踏み出してもらう動機を作れたのではないでしょうか。旅先での写真撮影の楽しみや、便利な地図も提供することができて、今回の企画にピッタリの機能だったと思います!
カナ:この本から、作り手のすごい熱量が伝わってきますね。
保理江:そうなんです!余談ですが、菊池ご夫妻の熱量もさることながら、今回担当してくださったイラストレーターさんも、小さなお子さまがいて大変忙しい中「これからを生きていく子どもたちの世代に残せる仕事がしたい」ということで、この仕事を引き受けてくださったんです。今回、この制作に携わったスタッフがみんな、そうやって同じ思いで、同じ方向を向いてこの本をつくれたというのはとても大きかったと思います。その熱量がみなさんに伝わっていたらとても嬉しいです。
カナ:この本を片手に、たくさんの子どもたちが沖縄に行くことになりそうですね!とても楽しみです。ありがとうございました。
最後に...
『ぼうけん図鑑』の中のAR動画のほとんどは菊池さんがご自身で撮影、編集されたのだそうです。映像がとてもリアルで、まるで現地に行って実際に自分が見ているような気分になることができました。このような体験型の本はとてもおもしろい試みだなと思いました。まさにARという新しい技術が出てきたからこそ紙媒体の可能性がこれからますます広がっていきそうな予感がしますね。
今回、この本をダイヤモンド・ビッグ社さんでつくるにあたって、担当の印刷会社の方も「なんだこれは?」「この本いつ出るの?」とか「動画が見たい」とアプリをダウンロードして動画を見てくださったりといった反響があったそうで、担当の保理江さん自身も驚かれたそうです。私も、長年紙媒体の仕事をしていたので、そのようなことは本当に珍しいなと驚きました。
また、印刷会社さんだけでなく、書店などでも反響があったそうです。
書店では、沖縄の書店さんが、発売して書店に並べてすぐに売れ行きを予想して追加発注をかけたそうです。地元の方から見ても驚きの本だったのだと伝わりますね…!!!
『ぼうけん図鑑 沖縄』は個人のかただけでなく、こどもたちの探求を総合的に支援する、校外学習の教室などでも活用されたとのこと。男女を問わず生徒さんから人気だそうで、数日で本がボロボロになってしまったほどだといいます。 教室の生徒さんが、みなさん沖縄に行かれたわけではないようですが、本のコンテンツをきっかけに子供の好奇心・探求心が引き出され、「やってみたい!行ってみたい!」という思いにつながったことがわかる、良いエピソードではないでしょうか。
「学び」というのは、やっぱり「リアルな体験」が必要だと私も思います。私も旅の中で多くのことを学びました。この本はまさしく「リアルな体験」への導入になるのではないでしょうか。この本を通して、子どもたちが旅の楽しさを知ってくれるようになればいいなと思いました!
そして、なによりも子ども主体の旅って面白そうじゃないですか?親は子の知らなかった部分を見るかもしれませんし、子どもにとってもより自分に自信のつくいい経験になるのではないでしょうか。家族にとって最高の思い出深い旅になりそうですね。
INFO
商品情報『まなべる!できる!ぼうけん図鑑』
執筆・編集:mananico(菊池健、菊池彩子)
発売日:2019年7月17日
価格:1500円+税
発行所:ダイヤモンド・ビッグ社
関連リンク
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