ARを活用したステージ装飾が鑑賞できる世界初となるクラウドファッションショーを中国最大のECサイトが開催

2020年3月24日(火)～3月30日(月)の間、アリババグループが運営する中国最大のECサイト「天猫（Tモール）」にて、世界初となるクラウド上のファッションイベント「天猫雲上時装周（Tモール・クラウド・ファッション・ウィーク）」が実施されました。同イベントにて、ARを取り入れた演出が採用されています。

本イベントは中国・上海で開催される大規模ファッションイベント「上海ファッションウィーク」との共同開催。ファッションショーステージの背景には緑色のスクリーンが設置されており、クロマキー合成（切り抜き合成の一種で、特定の色の成分から映像の一部を透明にし、そこに別の映像を合成する技術のこと）で、ARを表示させる仕組みです。ブランドの世界観にあわせてAR装飾を変えられるので、衣装にあった背景装飾が可能になります。

出典：ALIBABA NEWS

例えば中国の漢服ブランド「漢尚華蓮（ハンシャンフアーリエン）」の場合、AR装飾は白銀色を基調とし、そこにロボットアームなどでテクノロジー感を強めた装飾を加えることで、モデルが着ている古典的な衣装との強烈なコントラストを表現しています。

出典：ALIBABA NEWS

またモデルが着用した衣装はリアルタイムで購入可能。商品ページのリンクが画面上に表示されるため、すぐに洋服を買うことができます。

本イベントは、アリババのライブコマースプラットフォーム「淘宝直播（タオバオジーボー）」を通じてライブ配信され、合計151のブランドが出展し、約1100万人以上がライブ配信を視聴しました。

ARGO編集部のひとこと

ニュースサイトによると、新型コロナウイルス感染症の影響により、中国国内外の有名ファッションショーが中止になったことから、本イベントが行われたとのこと。現在中国ではライブ配信で消費者と直接つながるオンライン販売が人気で、アディダスをはじめとした多くの有名ブランドが参入しています。活況するオンライン市場にあわせて、AR装飾もより増えていくかもしれませんね。