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AR動画でPR!岩手県が世界遺産「橋野鉄鉱山」のARアプリを開発

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岩手県はARアプリを開発し、釜石市にある世界文化遺産「橋野鉄鉱山」をより多くの人に理解してもらうための取り組みをおこなっています。現地でARアプリをかざすと、当時の製鉄作業の様子などが動画で再生される仕組みです。

3基ある高炉跡のうち2ヶ所で動画を楽しむことができ、「一番高炉」をスマートフォンでかざすと、鉄鉱山全体をドローンで撮影した映像が再生され、「三番高炉」でかざすと1860年代当時の製鉄作業の様子や、高炉の断面図などの映像を見ることができます。

AR動画解説が行われている橋野鉄鉱山(橋野高炉跡)


岩手県によると橋野鉄鉱山は、2015年に世界遺産に登録され一躍注目スポットになりましたが、現在は高炉跡には石組みが残っているだけで、訪れた人たちからは「当時の様子を想像するのが困難」という声が多く届いていたとのことです。

また、観光客数は4万3000人が訪れた2015年をピークに、翌年発生した自然災害により減少が続き、2017年には1万人を切りました。アプリは英語にも対応しており、釜石市の担当者は「現場でARアプリを使うと臨場感が違う。訪日客も含めて多くの人に来てもらいたい」と胸の内を明かしています。


ARGO編集部のひとこと

AR動画なら、ガイドの人員がいなくても観光客が自分のペースで自由に楽しむことができます。当時の面影を残していない場所の解説もでき、歴史解説とARの相性の良さがうかがえます。

INFO

橋野鉄鉱山(橋野高炉跡及び関連遺跡)とは

宮城県釜石市北西部に位置する現存する最古の洋式高炉跡。平成27年7月5日、ドイツで行われた国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の第39回世界遺産委員会において、日本8県に点在する「明治日本の産業革命遺産」の1つとして世界遺産に登録された。橋野高炉は、開国を迫る欧米列強と戦うため日本各地に建設された反射炉の1つ。近代製鉄の父と呼ばれる盛岡藩士の大島高任により、1858(安政5)年から1860(万延元)年ごろにかけて建設された。その後、釜石地域には明治初期までに7か所13基の高炉が建設され、橋野はその中でも当時から国内最大の鉄鉱山だった。採鉱、運搬、製錬に至るまでの製鉄工程を総合的に把握できる貴重な遺跡であり、1957年には国史跡に指定されている。また、周辺の森林景観とともに良好な状態で保存されている。

ARアプリ「橋野鉄鉱山AR観光ガイドアプリ」

関連リンク

  1. 日本経済新聞(2018/3/28)

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