ARパッケージを使用するだけで売り上げが113パーセントに?!新たな売り場の獲得も
オランジェ「ハロウィン企画商品」にAR導入
田口食品株式会社のハロウィン企画商品4品に COCOAR が採用されました。
2017年10月の一ヶ月を期間に、田口食品が展開する和洋生菓子ブランド「Orange(オランジェ)」の中で、最も売れ筋の商品である「北海道生シュークリーム」「とろーりカスタードシュークリーム」「とろーりカスタードエクレア」「2層仕立てのカスタード&ホイップシュー」の4商品にARを活用し、限定販売をおこないました。
1つ目の仕掛けはハロウィン限定フォトフレームです。 ARアプリ「 COCOAR 」をダウンロードしたスマートフォンを商品パッケージに印刷されているハロウィンキャラクターにかざすと、限定オリジナルフォトフレームがあらわれ、怖くもかわいらしいハロウィン写真が撮れるというものです。
2つ目の仕掛けはARスタンプラリーです。 同様にスマートフォンをかざし、フォトフレームが出ている状態で画面上のリンクをタップすると、ARスタンプを入手することができます。 4つの商品のうち、2つ以上のスタンプを集めることで、特製の保冷バッグにオランジェの商品7品が入ったスイーツセット(1500円相当)が当たる抽選(100名様)に応募できるという企画です。
AR導入で売上はどうなった? そのメリットは
企業がARを活用するメリットとはなんでしょうか。 ARにはどのような効果が期待できるのでしょうか。
田口食品株式会社が製造・販売をおこなっているアイスクリームや洋生菓子等の商品は、大手他社からも同類商品が多く販売されているため、売り場の獲得が難しいという課題がありました。
最近では「SNS」「フォトジェニック」「インスタ映え」などの言葉をよく耳にするように、写真を撮ってインターネットで共有するといった行動が浸透してきています。また、「ハロウィン」や「イースター」といった日本人にとって馴染みの薄かったイベントも、ここ数年で若い世代を中心に爆発的な人気を集めるようになりました。
そこで同社は、日本人の「新しいもの」を好む性格に注目しました。田口食品株式会社は、このような「新しいもの」に、さらに最新のテクノロジーであるARを付け加え、話題を提供することによって販促が期待できるのではないかと考えました。
撮った写真をFacebookやInstagram等のSNSにハッシュタグ「#オランジェハロウィン」を付けて投稿してもらうことで、より多くの人に商品や商品名を知ってもらおうというのが「ARフォトフレーム」の狙いです。また「ARスタンプラリー」では、1種類の商品につきもらえるスタンプは1つなので、2種以上の商品を購入しないと抽選に参加できないことから、購入者一人当たりの購入価格の増加を狙いました。
これら一連の企画により、田口食品株式会社の月間売上は前年の113%に向上し、これまで売り場の獲得ができていなかった店舗への導入も決定しました。ARを活用したことにより、今後の販路拡大に効果をもたらす結果となりました。
2018年もまた、田口食品株式会社はハロウィンAR企画を実施します。ARの対象商品を4種類から10種類に増やし、人気イラストレーターとタイアップした企画を用意しています。
ARパッケージがあたり前に? 今後の展望は
ARは、プラスαの新しい付加価値として利用することができ、「会社や商品を知ってもらう」ことや「商品の販促」等に活用できるツールです。
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社は、世界のAR/VRの年間平均成長率は2017年~2022年まで71.6%の高水準を維持すると予想しています。また、洋生菓子等の市場だけを見ても、老舗食品メーカーである不二家も2018年のハロウィン商品にARフォトフレームを導入しています。ARを導入する企業が年々増加していることからもわかるように、さまざまな場面におけるARの利用価値が認識され始めました。
今後、ARを利用した商品パッケージも増加していくことでしょう。
INFO
ARアプリ「COCOAR」
【ストアURL】App Store(iOS) / Google Play(Android)