ARを活用したメンテナンス作業者向けトレーニングツール「バーチャルアセット」を電通国際情報サービスが納入
AR技術を活用したメンテナンス作業者向けトレーニングツール「バーチャルアセット」が、株式会社明電舎の体感型技能研修センター「Manabi-ya(学び舎)」に納入されました。本ツールは株式会社電通国際情報サービス(ISID)が製作したもので、明電舎が設計・構築した「AR教育システム」における、大規模設備のメンテナンストレーニングに対応する部分を担っています。
【「AR教育システム」】
明電舎が2021年10月5日に開設した体感型技術研修センター「Manabi-ya(学び舎)」で主力プログラムの1つとして構築されているのが、ARを活用した体感型トレーニングシステム「AR教育システム」です。本システムは「バーチャルアセット」「リアルアセット」「バーチャルタッチ」のツールで構成されていますが、ISIDは「バーチャルアセット」の製作を受託しました。
【バーチャルアセットとは】
「バーチャルアセット」は、3Dゲーム開発プラットフォームUnityとMicrosoft社のヘッドマウントディスプレイ「HoloLens2」を通して利用できる体感型トレーニングツールです。HoloLens 2を通じて現実空間の指定された場所へインタラクティブに操作可能な3Dモデルを表示し、音声やテキストなどを組み合わせたトレーニングシナリオを簡単に作成できます。
受講者はAR空間内でこのトレーニングシナリオを実行することで、効率的にメンテナンス手法を学習でき、自学自習を繰り返しすることでテクニックの向上が期待できます。
音声やテキストなどを組み合わせたトレーニングシナリオに加え、テスト形式の回答選択を要するテスト形式のトレーニングシナリオも作成できるため、知識・技術の早期定着も期待できます。また、熟練作業者の音声や、視線・手の動き等を記録し、正しい手順を受講者が学ぶことができる機能も組み込まれています。今後検証を進めながら運用・展開を行なっていくとのことです。
ARGO編集部のひとこと
AR技術を作業のトレーニングに活用することで、感覚的に技術を覚えることができるという利点や、受講者が自学自習を行えることで、人件費を削減できるといった利点があります。AR技術を活用した遠隔作業支援サービスなども増加しており、作業現場においてAR技術は欠かせないものになりつつあります。またこのような技術は工業作業現場のみならず、医療分野や子供たちへの教育分野にも生かすことができそうです。