AR(拡張現実)の未来ーARは今後どのように活躍していくのか
ARが私たちの未来の生活にどのような影響を与えていくと考えられるのか、今後の技術や活用について本記事でご紹介いたします。確かに広がりを見せるARが未来で用いられる技術やコンテンツは、私たちの今後にどう関わっていくのでしょうか。
新型ウイルスの感染拡大に伴い、私たちの生活が大きく変化していく中で、ARデバイスやARコンテンツが着実にその市場を広げてきています。
ARの特性上、非接触でサービスを利用できる点を含めて、ARが注目を浴びていることは間違いなく、今後のAR関連市場成長率は過去のもの以上になることが予想できます。
ここで改めて、ARが未来の私たちの生活にもたらす変化を考えてみましょう。
着実に広がるAR市場
「VR元年」と呼ばれる2016年からVRと同時に注目を浴び始めたAR技術は、スマートグラスやスマートフォンのAR対応などにより、着実にその市場を広げていきました。
2020年現在、いよいよインターネット回線は5Gの時代を迎えることになりました。これにより、高速度低遅延のインターネット通信が可能となり、大容量になりがちなARコンテンツが、今後より低いハードルで普及していくことが予想されています。
2019年6月26日に調査会社IDC Japanが発表したAR/VR関連市場の予測では、2019年の168.5億ドルから2023年には1606.5億ドルに達するとするように、近い未来にはVR/ARへの需要は単純計算で10倍に膨れ上がるとして考えられています。
2021年4月執筆現在では、新型コロナウイルス感染拡大による影響で、これらの予想には少なからず誤差は生じることが考えられますが、コロナ禍でもAR技術は多くのシチュエーションで活用されていて、AR技術が持つ可能性を大いに感じられます。
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今後注目されるARデバイス
現在も含め、今後注目されているARの未来を考えていく際に重要になっていくピースが「スマートグラス(AR/MRグラス)」です。
スマートフォンと異なり、ファッションの一部のように身に着けられるウェアラブルデバイスであるスマートグラスは、一般に非実用的な技術に見えていたARコンテンツを一気に私たちの生活に溶け込む後押しをする力を持っていると期待されています。
ARの「現実世界にデジタルを融合させる」という特性上、人間と世界との間にデバイスを挟まなければいけません。そこで最適だと考えられているのが「グラス型デバイス」となるのでしょう。
また、上記の考えの上で究極のウェアラブルデバイスとして考えられているものが「コンタクトレンズ型ARデバイス」となります。
「コンタクトレンズ型ARデバイス」は現在では開発段階ではありますが、「グラス型デバイス」はメガネと同様、ファッション性を理由として避けられる可能性が予想できるため、技術次第では最も一般的なARデバイスになりうると予想できるかと思います。
しかし現状、「スマートグラス」も実用化とは言えない中で、最も可能性が大きいデバイスはやはり依然としてスマートフォンになっていくでしょう。
Appleの「ARKit」、Googleの「ARCore」などのARフレームワークの提供開始などにより、スマートフォンによるARコンテンツの制作におけるハードルが下がったこともあり、今後より多くのARコンテンツがスマートフォンで提供されることになることが期待されます。
ARがもたらす未来
ARデバイスの普及が広まり、ARを用いたコンテンツが今まで以上の人々に触れられていけば、ARはやがて現在における「web」や「SNS」のように広く当たり前に存在する生活の一部へと変化していくと考えられます。
そして「web」や「SNS」のようなデジタル化の波は、「ミラーワールド」へと続くとされています。そしてARはその「ミラーワールド」とリアルをつなぐ鍵であると考えられているのです。
「ミラーワールド」の詳しい説明はこちらの記事をぜひご覧ください。
AIやIoTなどに始まる今日注目を浴びる最新技術たちが日常に広く使われた世界では、ARという技術は私たちをより高度にデジタルと結合させるでしょう。