音声ARで萩原朔太郎による詩の朗読を鑑賞できる!前橋文学館の施策
群馬県の前橋文学館は、音声ARで萩原朔太郎本人の声による詩の朗読が聴けるという施策を2020年6月から実施。音声AR体験のほか、詩をモチーフにした楽曲の視聴も可能で、萩原朔太郎による詩の世界観をより深く体験できます。
音声ARは館外に2つ設置されています。1つ目は、前橋文学館前にある萩原朔太郎像にARアプリをかざすことで萩原朔太郎本人の朗読による「沼沢地方」の詩を視聴することができるというもの。2つ目は、萩原朔太郎記念館横にあるポストにかざすことで視聴できる「郵便局の窓口で」の詩がモチーフとなっている楽曲(県内在住ミュージシャンによる演奏)です。
出典:前橋市のFacebook
また2020年6月9日付の上毛新聞記事によると前橋文学館では館内でも萩原朔太郎の詩を音声ARサービスで体験可能とのこと。ARアプリを使うことで、前橋市を地元とする著名人による「竹」をはじめとした6作品の朗読を聴くことができます。
-
<萩原朔太郎について>
- 詩人。「月に吠える」「青猫」「純情小曲集」「氷島」などの詩集が代表作。 1886(明治19)年に前橋で生まれる。 旧制中学校に在学していた頃、従兄弟の萩原栄次から短歌を教えられ文学の道を志し、のち詩作へと転向。
- 口語自由詩による感情表現が作品の特徴で、数多くの詩集を発表。他にも演奏活動や写真を趣味としていた。 1942(昭和17)年没。
ARGO編集部のひとこと
前橋文学館は同時期に AR技術を活用した企画展「怖いを愛する-映画監督・清水崇の世界」 を開催しており、企画展の世界観を表現するためにARが役立っていることがうかがえます。こういった博物館における展示解説とAR技術は相性が良く、「金沢くらしの博物館」では専用端末を用いた詳しい資料解説、「京都府亀岡市文化資料館」ではVTuberを起用したわかりやすい展示解説、「岐阜県博物館」ではAR技術とGPSの活用により展示品ごとに異なる音声解説を実現しており、いずれも利用者の理解を深めることに成功しています。
INFO
施設情報「前橋文学館」
- 住所:〒371-0022 群馬県前橋市千代田町三丁目12-10
- 電話:027-235-8011 FAX:027-235-8512
- 営業時間:9:00 - 17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始その他規則等で定める日
- 朔太郎展示室観覧料:一般・大学生 100円 高校生以下 無料