【AR×クリスマス・イルミネーション・イベント】ウインターシーズンを盛り上げるAR施策10選
本記事では、クリスマス・イルミネーションなどウインターシーズンのイベントにAR技術を活用した事例についてまとめています。AR企画でよく活用される5つのコンテンツ(ARスタンプラリー、3Dコンテンツ、AR動画、ARフィルター、ARフォトフレーム)ごとにご紹介いたします。
もくじ
【ARスタンプラリー】1.ARスタンプラリー+ARフォトフレーム+クーポン配布で新規集客を図る 大阪国際空港のクリスマス施策
2. 非接触型ARスタンプラリーでコロナ禍でも効果的な集客を ららぽーと×「ひつじのショーン」コラボ企画
【3Dコンテンツ】
3.ケーキの箱からサンタが飛び出す!?「デジタルおまけ」で消費者の購入を促す2019年のローソンPR施策
4.ARライブ体験でファンの心を掴む さっぽろ雪まつりの雪ミクAR雪像企画
【AR動画】
5.AR動画×カタログでクリスマス商品をアピール!新しい地図の香取慎吾が表紙を飾る『ファミクリ!カタログAR』
6.ARムービーで商品の世界観を伝える カルピスの冬限定ボトルキャンペーン
【ARフィルター】
7.スタバ、AR×SNSで新商品のプロモーションを積極的に展開 「映える」AR写真でSNSの話題性獲得を狙う
【ARフォトフレーム】
8.フォトスポットの混雑解消にARを活用 「しまじろう2018冬コンサート」
9.エディオン、ウェブARを活用したARグリーティングカードを配布 2週間で再生回数7500回以上を記録
10.自分だけのオリジナル写真が撮れる!亀有にてAR×イルミネーション企画が開催
こんにちは!ARGO編集部のムラキです。
本記事ではクリスマス・イルミネーションなどウインターシーズンのイベントにARを導入した事例をご紹介します。今回はAR企画でよく活用される5つのコンテンツごとに、実際の導入事例をお届けします。
- ・ARスタンプラリー
- ・3Dコンテンツ
- ・AR動画
- ・ARフィルター
- ・ARフォトフレーム
【それぞれの特徴とメリット】
- ・ARスタンプラリー…イベント施設や会場内のエリアに複数のARスポットを設置し、ARアプリを使ってARスタンプを集めていくというもの。ARスポットは好きな場所に展開できるため、施設内の回遊対策+滞在時間の増加に有効です。最近では人や物に極力触れない非接触タイプであることから、コロナ禍でも集客を図れるイベント施策として導入されています。
- ・3Dコンテンツ…キャラクターやゲームといったデジタルコンテンツのPR施策に効果的です。コンテンツの世界観をARでリアルに表現することで、エンドユーザーへの優れた顧客体験を提供することができます。なお弊社が提供するARサービス『COCOAR』では、ゲームエンジンのUnityに対応した動的3Dアニメーションも設定可能です。
- ・AR動画…文字や写真では表現しきれない情報を映像でダイレクトに伝えることができます。たとえば食品パッケージにARを設定することで、ここでしか見られない「デジタルおまけ」として商品をPRできるほか、他社との差別化やおまけ目当てによる複数買いを促すことができます。
- ・ARフィルター…インスタグラムなどのAR機能を利用し、さまざまなキャラクターに変身したり、バーチャルメイクを施したりすることができます。最近では手軽に変身できることから、魔女やオバケに仮装できるハロウィン企画での活用が増えています。ARフィルターによって「映える」写真が撮れるため、SNSへの投稿や口コミ効果を狙えます。
- ・ARフォトフレーム…場所を問わずにどこでも「映える」写真を撮れるため、観光地やイベント時の記念撮影から商品のPR施策まで幅広く活用されています。ARフォトフレームで撮影した写真のフォトコンテストをウェブ上で開催したり、SNS投稿キャンペーンを実施することで、さらに企画を盛り上げることができ、相乗効果による売上げアップも見込めます。
またARコンテンツは上記5つを組み合わせて実施することも可能です。(ex.ARスタンプラリー+ARフォトフレームなど)企画内容の充実に加え、イベント・会場内の回遊対策+SNS施策を同時に行えるため、より効果的なイベント運営を行うことができます。実際の導入事例にもARコンテンツを組み合わせて開催した事例があるので、ぜひチェックしてみてください。
【ARスタンプラリー】
1.ARスタンプラリー+ARフォトフレーム+クーポン配布で新規集客を図る 大阪国際空港のクリスマス施策
大阪国際空港ではARを活用した2つのクリスマスイベントが2019年12月1日(日)から12月25日(水)まで実施されました。
1.ARポスターラリー「うっかりサンタのさがしもの」
ARポスターをスキャンし、なくしてしまったサンタの服を集めていくという企画。ARアプリ「あるぞうくん」を起動し、空港内に設置されているARポスターを読み込むと、サンタの服をひとつ取得することができます。すべての服(全4種類)を集めると、関西3空港公式キャラクター「そらやん」のオリジナルARフォトフレームと空港内で使えるお得なクーポンがもらえます。
2.クリスマスARコレクション
1で取得できるARアイテム「ツリー」または「サンタ」を使って、4階展望デッキで3Dのツリーやサンタと一緒に写真を撮ることができます。ふたつとも手に入れた場合は、「そらやん」のオリジナルARフォトフレームがプレゼントされます。
紙ベースのスタンプラリーを行う場合、専用用紙やスタンプ、各スポットにスタンプ台の設置のほか、常にスタンプ台のインク補充をする必要があるなどイベント運営に多大なコストと手間がかかります。ですが、ARスタンプラリーはARマーカーに参加者のスマホをかざすだけでARスタンプを取得できるため、それらの備品を用意する必要がありません。コストや人件費を抑えつつ、効率のいいイベント運営を実施できます。
ARGO:大阪国際空港でクリスマスAR!施設内で使えるクーポンがもらえるイベント開催
2. 非接触型ARスタンプラリーでコロナ禍でも効果的な集客を ららぽーと×「ひつじのショーン」コラボ企画
静岡県内のららぽーと磐田・ららぽーと沼津は、イギリス発の人気クレイ・アニメーション「ひつじのショーン」とコラボしたキャンペーンを開催しました。本企画において、ARスタンプラリーおよびARフォトスポットが採用されています。(実施期間:2019年11月1日(金)~12月25日(水)まで)。
【ARスタンプラリー「ショーンを探せ!はちゃめちゃかくれんぼ」】
館内5ヶ所に設置されたQRコード付きショーンキャラクターパネルをスマホでスキャンすると、デジタルスタンプをひとつもらえます。デジタルスタンプをすべて集めると、ショーンオリジナルクリアファイルがもらえます。
【館内装飾・イベント】ショーンクリスマスツリー&ARフォトスポット
ARアプリ「aug!(オーグ)」を起動し、館内に設置されたクリスマスツリーにかざすとオリジナルフォトフレームが出現します。クリスマスツリーと一緒にショーンたちと写真撮影を楽しめます。
ARコンテンツの最大の特長として、本事例のように複数のコンテンツ(ARスタンプラリー+ARフォトフレーム)を組み合わせて実施できる点です。ARスタンプラリーによって館内の回遊対策や滞在時間の増加に加え、ARフォトフレームの活用により来場者によるSNSへの拡散を期待することができ、イベント内容を充実させつつ新規集客を図ることが可能です。またARスタンプラリーは人や備品に極力触れない非接触型イベントであることから、コロナ禍でも低リスクで実施できる集客施策としても注目を集めています。
3.ケーキの箱からサンタが飛び出す!?「デジタルおまけ」で消費者の購入を促す2019年のローソンPR施策
2019年のローソンクリスマスケーキのPR施策のひとつとして、クリスマスケーキの箱からサンタが飛び出すAR企画が採用されました。
同社が販売しているクリスマスケーキの箱に印字されたロゴマーク(ARマーカー)に、専用アプリをかざすと画面にサンタが出現し、クリスマスならではの特別なAR演出を楽しむことができます。対象となるのは、ローソンが販売するクリスマスケーキUchiCafeスペシャルショコラケーキ(5号)、苺のショートケーキ(4号・5号・6号)です。
このようにARマーカーは商品パッケージにも設定できるため、商品購入時のデジタルおまけとして活用できます。デジタルおまけによって他社商品との差別化やシーズンイベントに沿ったコンテンツを提供することで、購入者の満足度向上を図ることができ、リピーターや口コミによる新規顧客の増加が見込めます。
ARGO:箱からサンタが登場する、ローソンのクリスマスケーキ
4.ARライブ体験でファンの心を掴む さっぽろ雪まつりの雪ミクAR雪像企画
雪と氷の祭典『第70回さっぽろ雪まつり』にて、ARライブ体験ができる雪ミクAR雪像が展開されました。
※雪ミク…バーチャルアイドル「初音ミク」の冬季版キャラクター。2010年の『さっぽろ雪まつり』で真っ白い「初音ミク」の雪像を作ったことをきっかけに誕生し、毎年「雪ミク」が主役のフェスティバル『SNOW MIKU』が開催されています。
専用アプリ「雪ミクAR雪像」をスマホにインストールし、アプリを雪像にかざすと雪ミクが出現し、「SNOW MIKU 2019」のテーマソング「アイ」にあわせて、雪ミクが歌ったり踊ったりするライブパフォーマンスを鑑賞できます。映像は全部で10分間です。
ARはスタンプラリーやフォトフレーム、画像やテキストのほか、3DアニメーションをARコンテンツとして設定することが可能です。ARによってキャラクターやゲームといったデジタルコンテンツの世界観をよりダイナミックかつ魅力的に表現することができます。
ARGO:アプリをかざすとライブが始まる!?さっぽろ雪まつりで雪ミクAR雪像設置!!
【AR動画】
5.AR動画×カタログでクリスマス商品をアピール!新しい地図の香取慎吾が表紙を飾る『ファミクリ!カタログAR』
ファミリーマートは2019年クリスマスキャンペーンの一環として、ARカタログを導入しました。表紙には新しい地図のメンバー・香取慎吾さんが起用されています。
ARカタログは2019年9月21日(土)から店頭で配布され、スマートフォンで専用URLにアクセスし、表紙をスキャンすると香取慎吾さんが企画・開発・デザインした商品「SHINGO to クリスマス いちごとプリンのおいし~い!!ショートケーキ」のPR映像を鑑賞することができます。また2019年11月18日(月)からは新規コンテンツがアップされ、新しいAR動画を視聴することができたということです。
カタログにARを設定することで、写真やテキストでは伝えきれない情報を映像で伝えることが可能です。また本事例のようにキャンペーンや企画にあわせて、ARコンテンツの内容を入れ替えられるため、読者の満足度向上と商品の継続的なアプローチを行うことができます。
ARGO:「新しい地図」・香取慎吾のAR動画が見られる!『ファミクリ!カタログAR』
6.ARムービーで商品の世界観を伝える カルピスの冬限定ボトルキャンペーン
アサヒ飲料はオリジナルARムービーを楽しめるカルピス冬限定ボトルを2017年11月14日(火)から期間限定で発売しました。
ARで動く #カルピス #冬限定ボトル の遊び方❣️
— 「カルピス“水玉通信”」 (@calpis_mizutama) December 11, 2017
1⃣冬限定ボトルをGET!
2⃣専用アプリをダウンロード
3⃣アプリを起動してボトルをかざすと…
素敵な冬限定ムービーが見られるよ❄️🌟
詳しくはこちら♪
➡️https://t.co/jIWHMFegWz pic.twitter.com/lYQYolCEQ9
対象商品は「カルピスウォーター」(PET500ml)、「カルピスソーダ」(PET500ml)、「濃いめの『カルピス』」(PET490ml)の3品。ARアプリ「COCOAR」を起動し、冬限定ボトルをスキャンすると、デザインごとに描かれているキャラクターや風景が動き出し、人と人とのつながりや冬の情景を感じられるARムービーを閲覧することができます。ARムービーの種類は全部で12種類です。
冬限定ボトルのデザインテーマは「誰かと楽しむ、ココロあたたまる冬」。AR動画を設定することで、デザインの持つ世界観をより魅力的に表現することが可能です。
ARGO:12種類のARオリジナルムービーが楽しめる!「冬のカルピス」限定パッケージを発売
【ARフィルター】
7.スタバ、AR×SNSで新商品のプロモーションを積極的に展開 「映える」AR写真でSNSの話題性獲得を狙う
スターバックスは同社初のインスタグラム向けARフィルター「Holijoy」を、ホリデーシーズンにあわせてリリースしました。
ARフィルターを使用するには、スマホからスターバックスの公式インスタグラムへアクセスし、エフェクトギャラリー内にある「Holijoy」をタップ。その後ARフィルターを専用カップ(4種類)にかざすと、それぞれのカップにあわせたARアニメーションが流れます。
@tos pic.twitter.com/9uRWaltGeN
— ARGO(アルゴ) (@COCO_ARGO) November 29, 2019
4種類あるARフィルターのうち、なかでもクリスマス仕様のスターバックスの店舗は、360度さまざまな角度から閲覧することができるだけでなく、店内でくつろぐ人々の姿が見えるなど細部まで作り込まれています。
本事例に限らず、同社は店内で満開の桜や桜のジオラマを鑑賞できる企画をはじめ、2020年のハロウィンでは魔女に仮装するキャンペーンを実施したりと、シーズンイベントにあわせたAR施策を積極的に展開しています。
AR企画を楽しんでもらうことで、お客様に通常のサービスに加えワクワクや楽しさといった「体験」を提供することができ、顧客満足度を高めることが可能です。またフォトジュニックな写真が撮れることから、来店客によるSNSへのAR写真の投稿・拡散によって、キャンペーンの認知度向上や話題性の獲得も狙えます。
ARGO:【AR体験動画あり】スターバックスのARフィルター「Holijoy」がすごい!細部まで作り込まれた3DARが話題に
【ARフォトフレーム】
8.フォトスポットの混雑解消にARを活用 「しまじろう2018冬コンサート」
幼児向けコンサート「しまじろうコンサート2018 サンタのくにのクリスマスキャンドル」公演にて、イベントをより盛り上げるために2つのAR企画が採用されました。
ひとつめはARフォトフレーム企画です。来場者全員に配布するグッズにARアプリ「COCOAR」をかざすと、オリジナルフォトフレームが出現し、会場で自由に来場記念写真を撮ることができます。
ふたつめはコンサート当日までのプロモーションとして、ダンスの練習ができるAR企画が実施されました。チケットにあるコンサートのタイトルロゴを読み込ませると、しまじろうが画面に現れ、『せかいはパラダイス』という曲の踊り方を教えてくれます。
AR企画を導入した経緯として、記念撮影用に設置したフォトブースが長蛇の列になってしまうことから、混雑緩和のためにARフォトフレームを採用したということです。ダンス練習できるAR企画については、本公演は来場者参加型のイベントのため、事前に歌やダンスを練習できる機会を設けることでイベント参加時の満足度を高める狙いがあったとのこと。ARを取り入れることで、イベント時の混雑緩和(3密対策)やスムーズな運営が可能になります。
ARGO:ARアプリを使って、しまじろうと一緒にダンスを踊ろう!「しまじろう2018冬コンサート」
9.エディオン、ウェブARを活用したARグリーティングカードを配布 2週間で再生回数7500回以上を記録
大手家電量販店「エディオン」のクリスマスイベント「エディオンのクリスマス 限定ARを楽しもう」企画にて、ARグリーディングカードが導入されました。本コンテンツにはアプリレスでARを体験できるウェブAR・ブラウザAR®「LESSAR」が採用されています。
ARグリーティングカードは、エディオンの店舗でクリスマスギフトを購入した人に配布されました。グリーティングカードに記載されているQRコードをスマホで読み取り、ARカメラをサンタクロース(ARマーカー)にかざすと、ここでしか見られないクリスマスAR動画が流れます。AR動画は透過動画になっているため、写真撮影も楽しめるとのこと。
AR企画を実施した背景には、クリスマスにも節約志向が見えるなかで「ギフトにはお金をかけたい」という顧客の増加があります。実際、大手ECサイトの売上は前年度に比べて1.3倍を記録するなど、ギフト市場は拡大の一途を辿っています。そこで同社はギフト購入者をターゲットにし、リアル店舗だからこそできる「手渡し」で温かさを、ARで限定コンテンツが見られることで特別感を味わえる本企画を考えたということです。
また企画を楽しんだあとは、AR写真にハッシュタグ「#エディクリ」をつけてTwitter投稿を促しており、SNS企画もあわせて実施しています。さらに手軽にAR体験をしてもらうために、アプリのダウンロードが不要のウェブARを導入し、お客様がすぐにARコンテンツを楽しめる仕組みづくりを行うなど、さまざまな工夫を凝らしています。
LESSARお客様の声:株式会社エディオン様
10.自分だけのオリジナル写真が撮れる!亀有にてAR×イルミネーション企画が開催
亀有実行委員会は、ARフォトフレームを活用したイルミネーション企画をJR亀有駅南口・北口および亀有リリオパークにて実施しました。開催期間は2018年11月9日(金)~2019年2月28日(木)まで。
本イベントはイルミネーション期間中、AR機能を使用した写真撮影ができるというもの。専用アプリ「ココシル」をスマホにインストールの上、「葛飾区総合アプリ」内の「ARで写真撮影」を選択することで、さまざまなフォトフレームやスタンプを組み合わせた、自分だけのオリジナル写真を撮ることができます。
クリスマスシーズンには欠かせないイルミネーションですが、AR演出を加えることでより華やかな写真を撮ることができます。イルミネーション×ARによって通常のイルミネーション鑑賞では得られない、特別な体験を提供することが可能です。
ARGO:イルミネーションに+α?亀有で自分でカスタマイズするARフォトフレーム企画が開催
まとめ
今回のAR×ウインターイベント特集はいかがでしたでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年のクリスマスは外で過ごすよりも自宅で家族と過ごす「巣ごもり」型のクリスマスがトレンドになるのではないかと予測されています。そんなおうち時間にもアプローチできるAR施策を盛り込むことで、コロナ禍でも商品の認知度アップや売上アップが期待できます。